年始は、江戸気分で初めての落語にトライしては? 落語を題材に人気漫画を手掛ける雲田はるこ先生にその魅力や年始のオススメまでを聞いてみた。

落語ってどんなもの?

笑ってホロリとして。聴けば
「人生っていいな」と、ほのぼのできる

落語は、講談などと同様、話芸のひとつ。演者一人が原則として大道具、置き道具、照明、効果などは一切なしで滑稽な噺や人情噺、怪談などを語るもの。噺の最後にオチがつくのが特徴。

生き生きとした江戸情緒を楽しみながら、「人生悪くないぞ」という気持ちにさせられる。
 

今回お話を聞いた先生はこの方!

雲田はるこ先生 Haruko Kumota
『ITAN』(講談社)にて「昭和元禄落語心中」を人気連載中。落語を知らない層にもファンを広げ、2013年第17回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。ほか、BL等で著作多数。

 

寄席(よせ)ってどんなところ?

ほぼ無休で営業をしている定席寄席は都内4ヵ所。落語だけではなく、漫談、紙切り、都々逸、漫才などを楽しむことができ、入退場は自由。演芸のおもちゃ箱のようなところなのだ!
 

Q1. 落語マンガを描こうと思った
  きっかけは何ですか?

「着流しが描きたかったからです。あと高座を描くのが簡単そうだったので……。それと、落語が好きで、もっと詳しくなりたかったんです」
 

Q2. 好きな噺家さんは誰ですか?

「古今東西、どんな噺家さんでももれなく大好きなんですが、特にと申しあげますと、柳家小三治師匠を贔屓にしております」

<CHECK> 柳家小三治師匠とは?
昭和14年生まれ。昭和44年真打ちに昇進。まくら(噺の前フリ)が長くて有名。ゆっくりとした間合いで話す噺は、とぼけた味わいがある。
 

Q3. 落語ビギナーにオススメの
  鑑賞方法を教えてください

「今現在でしたら、渋谷・ユーロスペースで月イチで開催されております『渋谷らくご』に行くのが断然オススメです。1回2時間で入場料もお安く、映画館に入る感覚で入場できますし、若いお客さんも多いです。

 また、今が旬の選りすぐりの若手芸人さんが多数出てらっしゃるので、最新鋭の落語を体験できます。そこで良い噺家さんに出会えたら、その方をおっかけて他の寄席に出入りするうちにみるみる他の噺家さんにもお気に入りができると思います。すぐはまること請け合いです」

 
◆渋谷らくご

<CHECK1> 渋谷らくごとは?
映画館としても使用されるカジュアルな空間で二つ目から実力派真打までの落語が気軽に楽しめる。

<CHECK2> ご贔屓を観るなら
ご贔屓ができたら、池袋演芸場もオススメ。都内定席寄席の中で一番こぢんまりしていて、席数約100。舞台が近く、舞台からも客席がよく見える。着物を着ていくと入場料が割引になるので、ぜひ着物でアピールを!

渋谷らくご
2017/1/13~17「渋谷らくご」開催予定
東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F
☎:03-3461-0211
席数:178

 

Q4. ほかに落語を観るのに
オススメの寄席の場所はありますか?

「都内の定席寄席なら、『浅草演芸ホール』がにぎやかでオススメです。浅草観光も楽しいので、街ごと楽しんできてください」

 
◆浅草演芸ホール

<CHECK> 浅草演芸ホールとは?
浅草で唯一の落語定席。落語以外にも漫才、コント、マジックなどの番組も楽しめるお笑いの殿堂。

浅草演芸ホール
東京都台東区浅草1-43-12(六区ブロードウェイ 商店街中央)
☎03-3841-6545
席数:340

 

Q5. 年始にオススメの演目を
  教えてください

「年始の寄席には日本中が知ってるようなスター噺家さんがたくさん出ますので、どこの寄席に行っても楽しいですよ」

©雲田はるこ/講談社

<CHECK1> 年始に聴きたい根多は?
年始の根多なら「初天神」などがある。初天神は1月25日なので正月の根多ですが、比較的いつでも聴くことができる。また「初夢」といった幸先のよい演目もあり。

 

「落語」プチ豆知識

寄席では、演目は決まっていない!?

寄席では、何を話すのか事前にはわからない。それは噺家が楽屋に入ってから今日何を話すか決めるから。他の演者と内容が被らないように考え、まくらを喋りながら「よし。これで行こう」と決めたら羽織を脱ぎ、本題に入る。

 
手ぬぐいと扇子でなんでも表現

噺家の小道具は基本的に手ぬぐいと扇子のみ。扇子ひとつでキセル、箸、しゃもじ、筆、三味線のバチ、そろばん、船の櫓、杯を表し、手ぬぐいでは、お札、手紙、札入れなどを表現する。違和感なく、そうとしか見えないプロ技に脱帽!

手ぬぐいを財布に。 ©雲田はるこ/講談社

扇子をキセルに。 ©雲田はるこ/講談社

 

Q6. 雲田先生にとって
  「落語」の魅力とは?

落語には、喜び・悲しみ・嫉妬・敬愛・いつくしみ・あきれ・憐れみ・さげすみ…
人生のあらゆる感情がみんな詰まっております。
それを暇つぶしにひょいと覗く人生の喜び。
 
雲田はるこ


取材・文/宗像陽子(All About歌舞伎ガイド) 構成/宮島麻衣

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