とっておきの日に着たい高級ブランドの服に、毎日でも着たいお気に入りの服……。大切な衣類とできるだけ長く時間をともにするために必要なことは、プロによるクリーニングだけではなく、すぐにできるセルフケアだった。

今回は、〝洗濯王子〞の愛称で親しまれる洗濯家・中村祐一さんに、大人の高級感を生む丁寧なお手入れ「プロ家庭洗濯(ホームクリーニング)」について伺った。

 

洗う前のひと手間で
家庭洗濯の効率が格段にアップ!

 
すべての基本!ベースクレンジング

食べこぼし、飲みこぼし、化粧品、皮脂汚れ、ボールペンなど、汚れの7~8割は落とせるという、中村式「ベースクレンジングリキッド」。100均などで売っているボトルを用意して作り置きしておけば、洗濯時にすぐクレンジングができて便利!

 
ベースクレンジングリキッドの作り方

1.ボトルの3分の1に
  消毒用のエタノールを入れる
エタノールを入れると、浸透性が良くなるだけでなく、絵の具やボールペンなどの樹脂を溶けやすくしたり、カレーやコーヒーなどに含まれるタンニンの色素を落としやすくできる。

2.ボトルの3分の2に
  液体の中性洗剤を入れる
消毒用エタノールと、液体の中性洗剤の比率は、1:2。液体の中性洗剤は、蛍光剤・漂白剤が含まれていないものを使用すること。蛍光剤が入っていると、部分的に白く見えてしまうことが。また、漂白剤入りだと色落ちのリスクが高まる。

3.よく混ぜて完成!
忙しい時には、ただベースクレンジングリキッドを塗ってから洗濯機に入れるだけでもOK! (クレンジング効果は汚れの種類や程度による)


ベースクレンジングリキッドの使い方

1.汚れをほかの部分に移さないよう、汚れの下にタオルなどを敷いてから、汚れの部分にベースクレンジングリキッドを塗る。

2.歯ブラシで撫でるようになじませる。

3.生地を傷めることなく、油などの汚れもしっかり落とせるギリギリの温度である、40℃のお湯ですすぐ。汚れが落ちたら、いつもどおりの洗濯を。


色素汚れにはオキシクレンジング

赤ワイン、カレーなどの色素、ついてから時間が経ってしまった汚れ、知らない間に浮き出た黄ばみなど、ベースクレンジングでは落ちにくい色素汚れにも効果的なのが、中村式「オキシクレンジングリキッド」。ただし、強力な方法なので、シルク、ウール、カシミア、アンゴラなどといったデリケートな素材や、色落ちが心配なもの、大事にしているものの場合は慎重に!


オキシクレンジングリキッドの作り方

酸素系漂白剤の粉末小さじ1に、酸素系漂白剤の液体大さじ3を混ぜるだけ。
※混ぜすぎると中和していくため、軽く混ぜる。


オキシクレンジングリキッドの使い方

1.ベースクレンジングリキッドを使って、入念にクレンジングした後、オキシクレンジングリキッドを作る。

2.オキシクレンジングリキッドを、汚れに歯ブラシで塗っていく。

3.熱を加えることで化学反応を加速させ、汚れの分解を促進するため、スチームを3秒当てる。水分が飛んで漂白剤の濃度が上がってしまうと危険なため、ドライヤーなどではなく、スチームなどの“湿った熱”を加えるのがポイント。
※色物の場合は色落ちの可能性があるので目立たない場所で色落ちのチェックをする。

4.2~3を、汚れに変化がなくなるまで繰り返した後、40℃のお湯で洗い流す。汚れが落ちた後、いつもどおりの洗濯を。


帰ってすぐのひと手間で
洋服を良い状態に保つ

ニットやコートなど、冬のアイテムには毎回洗わないものが多い。そんなアイテムは次に洗う時までに、いかに汚れや歪みを蓄積させないかが長持ちさせるポイントになる。

汚れを蓄積させないために
まずがブラシをかける

コートなどの洗いにくい服の場合は、ブラッシングが大切。まず、下から上に向かってブラシをかけることで、毛を逆立てて汚れを浮かす。その後、上から下に向かってブラシをかけ、毛の流れを整えながら汚れを払い落とす。

スチームアイロン併用で
衣類の形も整える

ウールのニットなど、毎回洗わないアイテムはブラッシングに加え、スチームアイロンを。ニオイが取れやすいだけでなく、肘の外側の伸びた部分や、内側のシワになった部分など、ちょっとした歪みを整えることができる。

洗いにくいアイテムは
汗のケアが必須

汗をかいた部分の内側から蒸しタオルを当てて、少し蒸らしてから優しく拭き取ることで汗を希釈しておく。スチームアイロンの蒸気を通して、汗や汚れを乾いたタオルに染み込ませるようにケアしても◎

教えてくれたのは……

洗濯家・中村祐一さん

長野県にあるクリーニング店の3代目として生まれ、〝洗濯王子〞の愛称で親しまれる洗濯家。〝洗濯でセカイを変える〞という信念のもと、市販の洗剤や洗濯道具などといった身近なアイテムを用いて手軽にできる〝クリーニング店以上の家庭洗濯〞を伝え続けている。


Photo:Hideyuki Watanabe Composition:Aiko Hayashi

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