『3月のライオン』を実写映画化するなら、桐山零役は「彼がいい!」と、かねてより、原作ファンの間でも熱望されていた神木隆之介さん。ビジュアル的なイメージだけでなく、零の抱える孤独と情熱を見事に表現。大人の男と少年の間を自在に行き来する彼の透明感ある魅力とは――。
 

画像1: 『3月のライオン』主演 神木隆之介が語る“人間としての強さ”

 雲一つない晴天の下、凛とした清々しい空気に満ちた東京・千駄ヶ谷にある鳩森八幡神社。すぐ近くには将棋会館があり、どちらも神木隆之介さんが主演した映画『3月のライオン』のロケ地になっている。17歳のプロ棋士・桐山零を演じた彼が、最初に将棋の指し方を覚えたのは「おじいちゃんに教えてもらった小学校低学年」の頃だ。

「二人でお茶を飲みながら、ずっと将棋をしていました。おじいちゃんは我流だったので、囲い方や戦法は詳しく教えてくれなかったのですが。対局中は黙っていても、盤上で会話しているような感じがして。将棋はコミュニケーションなんだなと思います」

 
 役作りにあたり、プロ棋士の方たちに将棋指導を受けた。神木さんは「かなり筋がいい」と評判だったらしい。

「お世辞、ですかね(笑)。レッスン以外には、羽生善治さんと郷田真隆さんの王将戦を拝見させていただきました。郷田先生は映画の撮影現場にも来てくださったんです。プロ棋士のみなさんは集中力もすごいですし、とにかく研究熱心。あと、負けず嫌いという性格は第一に必要だと思います」
 

画像2: 『3月のライオン』主演 神木隆之介が語る“人間としての強さ”

 棋士と役者、ジャンルは違えど、神木さん自身も、子どもの頃からプロとしてキャリアを積み上げてきた。

「母からは『子どもだからって、できないというのはあり得ない。まず、できることが当たり前の世界だからね。プロとして現場に立って、大人と同じようにビシバシやられてきなさい!』といつも言い聞かされていました」

 
 小学校低学年の頃のこと? と尋ねると「いえ、5歳のときから」とサラリと答える。以降、彼のプロ意識の高さは、若き天才棋士の零とも重なり合っている。

「年齢に関係なく、求められていることがちゃんとできるかどうか。その仕事に対して、どれだけ真剣に考えることができるか、がプロなのかなと思います。零は、将棋に対して努力の塊の人ですよね。僕は芝居をすごく楽しくさせていただいているので、やはり零とは違う部分がある。しかし、僕も零と同じように〝居場所〞を求めているのかなぁとは思います。だから『ここしかない』と思いながら将棋をしている零の気持ちは、すごくよく分かるんです」
 

画像3: 『3月のライオン』主演 神木隆之介が語る“人間としての強さ”

 まだまだ高校生の役が似合う、少年っぽい神木さんだが、実年齢は23歳といつの間にか大人になった。

「高校卒業してすぐは、打ち上げとかでも、まだ輪の中に入れなかったというか。しかし、二十歳を超えてから、意見を聞かれたり、話の仲間に入れてもらえたりするようになりました(笑)。なので、周りも大人だと思ってくれているのではないかな。とはいえ、まだ全然不安です」

 
 これまでも年上の共演者たちから、大いにかわいがられてきた愛されキャラ。憧れの大人はたくさんいる。

「福山雅治さんとか、完璧な大人がいるんで(笑)。もちろん、本作で共演させていただいた加瀬亮さんや伊藤英明さんもそうですし。以前、ご一緒した方たちも今回は多かったですし。尊敬する方たちのお芝居を目の前で見られたのが、すごく嬉しくて幸せでした。待ち時間はみなさんと、くだらない雑談をしながら、とても楽しく過ごしていました。それこそ、実際に将棋を指していました」

 
 実は今回、共演陣の豪華な顔ぶれにプレッシャーも感じていた。

「お芝居の面では、恐ろしい先輩方たちばかりなので(笑)。宗谷名人役の加瀬さんは静寂なる鬼のような風格がありましたし、後藤を演じる伊藤さんはぶつかってくるような強さ。色々な強さがあるんだなと改めて実感しました」

 
 ちなみに神木さん自身が考える〝人間としての強さ〞とは?

「僕は謙虚なところに強さを感じます。本作でいえば、佐々木蔵之介さんが演じたプロ棋士の島田さん。すごい人なのに、偉そうなところが全然ない。相手を立てることって、実際はなかなかできないと思うんです。自分が相当大きくて、強さがあるからこそ、人のことをきちんと考えられるのかなと思います」
 

画像4: 『3月のライオン』主演 神木隆之介が語る“人間としての強さ”

 映画の中の零は公私ともに将棋一色の生活。一方、神木さんは多趣味で知られている。ざっと趣味を挙げてもらえば「カメラ、将棋、車、鉄道、マンガ、アニメ、カラオケ、ダーツ、楽器、ゲーム……」と、どんどん続く。

「いっぱいあります。もう大変です。オフの日は、今日一日何しよう!? となります(笑)。最近はよくボウリングにめっちゃ行きます。仕事仲間とのイベントや打ち上げもボウリング大会でしたし。なんか集まろうとなると、まずはボウリングしよう! という話になります。ボウリングは中学生のときから練習しています。最初のスコアは60くらいと下手で。うまくなるために練習しました。今は最低でも130、調子がいいときだと180くらいです(笑)」

 
 音楽も大好き。「一番の原動力は音楽」と言い切ってしまうほどだ。

「現場に着くまで音楽を聴いていると、テンションが上がるんです。一日の中でも、そのときどきの自分の気分に合った曲を探して聴いています。寝起きに聴く曲でも、いきなりBIGBANGをかけるときもあれば、ゆったりした秦基博さんの曲やクラシックをかけるときもありますし。選んだ曲によって、その日のコンディションも一発で分かります。こだわりは、自分がいかに心地いいか。ふだんはけっこう自由気ままに生きています(笑)」

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PROFILE

神木隆之介 Ryunosuke Kamiki
1993年5月19日、埼玉県生まれ。2005年『妖怪大戦争』で第29回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、一躍注目される。その後も’12年『桐島、部活やめるってよ』、’15年『バクマン。』、’16年『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』など数々の話題作に出演。声の出演としても高く評価され、大ヒットを記録した、’16年『君の名は。』では主人公の声を務めた。公開予定作に『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(8月4日公開)がある。

 
Photo:Jun Imajo (D-CODE) Styling:Keita Izuka Hair&Make-up: INOMATA Interview & Text:Keiko Ishizuka

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