女がたくましいとダメなのだろうか。愛されないのだろうか。答えは断じてNO。チャーミングなままたくましさを手に入れた女たちのストーリーを読めば、強さと美しさが両立できることを、あなたもきっと痛感するハズ。
文・トミヤマユキコ

選んでくれたのは…

ライター・大学講師
トミヤマユキコさん

画像: 選んでくれたのは…

1979年生まれ。早稲田大学非常勤講師。少女小説、少女漫画についての研究を行う傍ら、ライターとして数多くの雑誌でブックレビューやエッセイ、コラムを執筆中。

『上京ものがたり』
西原理恵子/小学館

パワフル&豪快なキャラクターで知られる西原さんですが、そんな彼女が好きなひとも、敬遠しているひとも、ぜひ読んで欲しい自伝的なマンガ。東京に出てきた女の子の心細さに共感し、都会の過酷さに振り回されながらも、ちょっとずつ希望を積み重ね、自分のやるべきことを見つけていくプロセスには、胸が熱くなるはず。

画像: 『上京ものがたり』 西原理恵子/小学館

『ちひろさん』
安田弘之/秋田書店

ちひろさんは、人気者だけど媚びてないし、おっかないけどかわいい。そしてどこかミステリアス。その柔軟性に富んだキャラに裏打ちされた名言もたくさん出てきます。「お酒に酔えなくても/恋に酔えなくても/シラフで楽しいことしてりゃいいじゃん?」……読めば読むほど、女はもっと自由に生きていいのだ!と思えてきます。

画像: 『ちひろさん』 安田弘之/秋田書店

『働けECD』
植本一子/ミュージック・マガジン

気鋭の写真家によるこの日記、生きる力がほとばしっています。執筆当時27歳だった著者の家族は、51歳の夫とふたりの娘、3匹の猫。夫の月給16万5000円で11万の家賃を払い、家事と育児をこなす。しかも夫はラッパーのECDだ。すごい、すごすぎる。仕事と生活と芸術のことがごちゃ混ぜになった文章のドライブ感を味わって。

画像: 『働けECD』 植本一子/ミュージック・マガジン

『純情ババァになりました。』
加賀まりこ/講談社

加賀まりこといえば『月曜日のユカ』の頃からずっと変わらずキュートな女優さんというイメージ。しかし彼女の魅力は、女らしさだけじゃありません。「オトコの代えは利くけど、女友達はそうはいかないもんね」と語り、孤独を飼い慣らすことの大切さを説く。しびれるようなカッコよさは、まさにたくましい女のお手本です。

画像: 『純情ババァになりました。』 加賀まりこ/講談社

『舟を編む』
三浦しをん/光文社

出版社で辞書の編纂をしている馬締(まじめ)。その名の示すとおり、気の遠くなるような年月を真面目にコツコツ、辞書一色の日々を送っています。が、香具矢と出会ったことで大きな変化が……彼女の奥ゆかしさとたくましさのバランスはとても魅力的。夫の仕事を見守るかたわら、料理人になる夢に向かって頑張る姿が力をくれます。

画像: 『舟を編む』 三浦しをん/光文社

『苺をつぶしながら』
田辺聖子/講談社

主人公の乃里子は、35歳の子なしバツイチ。御曹司との息苦しい結婚生活を解消したばかりの彼女は、イラストレーターの仕事を再開し、夜遊びを楽しみ、ひとりで生きることの喜びを全力で享受しています。「自己愛のない女、なんて匂いのない花のようなもんだもの」と語る彼女の自己肯定スキルは、一読の価値アリです。

画像: 『苺をつぶしながら』 田辺聖子/講談社

『赤毛のアン』
モンゴメリ/新潮社

言わずと知れた名作少女小説ですが、たくましい系モテ女の半生を綴った作品として読むと面白いです。赤毛をからかわれたアンが、ギルバートの頭を石板でぶっ叩くシーンは、何度読んでも最高(ギルバートには気の毒ですが)。しかも、これをきっかけに彼はアンを意識するようになるという、まさかの愛され展開がたまりません。

画像: 『赤毛のアン』 モンゴメリ/新潮社
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