日本中が愛してやまない、ふわりと花開いたような笑顔。その内で凛と輝くスピリットに触れるとき、想いは確信に変わる。彼女もまた、何かに迷い、悩みながらも前を向いて、人生を切り拓く手段を模索する〝闘う女性〞なのだと――。

画像: 自分の意志で切り拓く、これからの石原さとみ

石原さとみ29歳。今、そして未来

「最近、心がすごく柔らかいんです。自分を奮い立たせる日ばかりじゃなくていいと思えたのかな。何もしないでぼーっと過ごすお休みがあったり、逆に知りたいことをとことん突き詰めてみたり。特に意識したわけでもなく、いつの間にか、ですね」

「20代半ばの頃は、自分自身も時間の流れももっとずっと目まぐるしくて。あと40年の間に何ができるだろうって、理想の65歳を想像してそれまでにすべきことを書き出したり(笑)。でもそれを息苦しく感じてきたときがあって、今の自分が本当にやりたいこと、好きなことは何だろうって、改めて考えてみたんです」

「NYに1ヵ月間滞在したのもちょうどその頃。誰の指示も誰の助けもなく、目の前のことを〝ひとりで選択する責任〞が心地よく感じて、いい意味で肩の力が抜けました。」

その後は、月9の主演やファッション誌のカバー、化粧品のCM……。心の赴くままに今必要と思えることを追求していったら、昔立てた目標もわりと叶っていたという。

意外なほど真面目な彼女だからこそ、その"変化"の前には"普通の幸せ"への想いに捉われて悩む日もあったという。

結婚する人生、しない人生、どちらも幸せかなって

「それこそ昔は『27歳で結婚して、子供産んで……』なんて考えてましたね。だからその年齢になったときには、ひそかに焦ったりもしたけれど。でも今は幸せのかたちは人それぞれって、素直に思える。"結婚するならドキドキより安心感をとるべき"とか"親には早く子供を見せてあげるといいよ"とか、そう耳にすることはあっても、それに捉われて色々なことを無理して選択するのはやめよう、って。今の積み重ねが未来をつくるから、まずは今の自分や大切な人たちに正直に誠実に生きないと」 

ゆっくりと、でもはっきりと言葉を紡ぐ石原さんの瞳には、ドラマや映画で見せる甘く可愛らしいイメージとはまた違う、凛とした意志の強さが宿る。
じゃあ、今はもう不安になる日はない? 思わずそう質問すると「仕事で壁にぶつかったりするとね……ジワジワきますよ」と、これまた意外な答えが返ってきた。

「若い頃のミスは怒られれば済みましたが、今はもう大人ですから自分自身が堪(こた)えますよね。そんなとき、一晩寝たらあっけらかんと忘れられるタイプでもなくて。失敗に正面から向き合って次に活かせると思えないとダメなんです。」

進化するための種は、すべて自分の中にある

「仕事では、若い頃はこんなにディスカッションできなかったなぁ」という彼女。同世代のスタッフが増えた近頃は、仕事への取り組み方がまた変わってきたという。

「20代前半までは今よりもっと発展途上だったし、感じたことを年上のスタッフさんに提案することは失礼では、という思いもあって。求められるものを最高のかたちで表現することを何よりも目指していました」
同世代の仲間が増えてくると「意見を交わし合ったり、膝を突き合わせて考えたり。みんなでひとつのものをつくっている感覚が、より強くなってきた」

将来ひとつの作品をつくることを目指して、同じ’86年生まれのメンバーで集まったりもしているという。
「自分たちの世代が頑張っている姿は刺激にもなるし私もその前線にいられるように頑張りたいですね。これから迎える30代は、勢いがある。夢がある。現実も知ってる。すごくいい年代だと思うから」

「よく『人は変われる』なんて言うけれど、それって実は、短所だと思っていた部分が長所になったり、長所がもっと伸びたというだけで。内に秘めたちからや才能がいいかたちで表に出てくることが、私たちが目指すところの〝進化〞だと思うんです。だから自分を、未来を変えたいなら、まずは自分自身ととことん向き合って、まだ気づいていない魅力や好きなところをたくさん見つけてあげたい」
 一方で仕事や将来に想いをめぐらせ、日々輝こうと奮闘する彼女の姿は同世代の女性と何ら変わり
はない。ドラマでも映画でもなく、今を生きる29歳の石原さとみの素顔――それは私たちにほんの少しの勇気をくれる。

画像: 進化するための種は、すべて自分の中にある

いしはら・さとみ
1986年12月24日生まれ。2002年のホリプロタレントスカウトキャラバンにてグランプリを受賞し、女優活動をスタート。『リッチマン、プアウーマン』『失恋ショコラティエ』など、同世代の女性のアイコンになりうる数々のドラマでヒロインを務める。昨年は、月9初主演ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』が話題に。「役の気持ちになりきってその都度自ら考える」というキャッチーなメイクアップは、ビューティ界でも注目の的。出演最新ムービー『シン・ゴジラ』(東宝系)が7月29日に公開予定。

2016年4月号掲載インタビュー抜粋

Photo:ND CHOW Make-up&Direction:UDA(S-14) Hair:Kiyoko Odo(KiKi inc.) Stylist:Keiko Miyazawa(D-CORD) Composition&Text:Yukiko Ogawa

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