スポーツと芸術の間と言われる競技だけに、自分の好き嫌いをフルに語れるのもフィギュアの醍醐味! 芸能界でも一二を争うフィギュアファンで知られるミッツ・マングローブさんと、羽生選手などの振り付けを手がける宮本賢二さんとの豪華対談が実現。マニアは何を語るのか!!

→対談の前半はこちら

画像1: フィギュアスケートマニアによる濃密対談。だからフィギュアはやめられない!!<後半>

ミッツ・マングローブ
芸能界一のフィギュアマニア。1975年生まれ。タレントとして多数のバラエティに出演中。大のフィギュアファンでもあり、ブログや、ママ役を務める『スポーツ酒場語り亭』(NHK BS-1)でも熱い持論を展開している。

画像2: フィギュアスケートマニアによる濃密対談。だからフィギュアはやめられない!!<後半>

宮本賢二
振付師。1978年生まれ。元フィギュアスケーターで、アイスダンスで活躍していた。現在は振付師として引っ張りだこ。今シーズンは本郷理華選手のフリーの「リバーダンス」などを手がけている。

「羽生君は4回転のほうがラクに跳べるって。本当に異次元ですよ、あの子は」―宮本さん―

 フィギュアって人が採点するからこその面白さもありますよね。

 クラシックで上品な雰囲気のものを好きという人もいるし、奇抜なファッションで変わったスピンをする選手を素晴らしいという人もいる。だからこそジャッジが何人もいるのかなと思います。

 衣装も採点に影響するんですか!? 冒険してるのは分かるけどすごく攻めたわねと思っちゃう人もいるじゃない? たとえば町田樹君 (※F) の「火の鳥」の衣装なんか。あれ、海外の人はどう思うか……。

 町田君はいつも斬新なんですよ! 彼は本当に面白くて。以前、6分もあるエキシビションナンバーがあったんですけど「長くない? 疲れるよ」と言ったら「疲れません!」と毅然と言ったけど、いざ滑ったら最後バテバテになるくらい力を出し切るんですよ。

 何かね、あの人って惹かれるのよ。常に全力でやるんだよね。だから私は、0絶対復帰するんじゃないかと思っていて。多分バレンタインデーとかに。

 「逆バレンタイン」って?(笑)

 羽生君はどんな子なの?

 わりと、あっけらかんと何でも言うタイプ。こないだ「ショートの4回転サルコウ、綺麗だったね」と言ったら、「トリプルルッツより危なげない(笑)」って。4回転のほうがラクに跳べるって、本当に異次元ですよ、あの子は。

 そう考えると女子はジャンプの進化が止まっちゃったよね。ミキティ(安藤美姫選手) (※G) までは4回転も跳べてたのに。

 練習ではみんなトリプルアクセルをやってるんですけどね。そう考えると試合でちゃんと入れてくる浅田真央ちゃんはすごい。練習では失敗しないですからね。

 中国杯 (※H) は良かったよね。

 今シーズンは久々の試合だったのによかったですね。演技も今までより深みが増した気が。

 あの子を一般的な年齢の価値観に落とし込んでもムダなんですよ。もう選ばれちゃってる存在だから。私はずっと"浅田真央=美空ひばり"説を唱えていて。そこに気づいたときは、膝を叩いたわよ。これで真央ちゃんの咀嚼の仕方が分かった!って。

「日本人なら盆暮れ正月は伊藤みどりを見て!!」 ―ミッツさんー

 フィギュアって、妄想だったり自分の見解だったりを差し込める余白がすごく多い。それが醍醐味なんでしょうね。

 だからこそプログラムの背景を調べるのもいいかもしれない。たとえば清明 (※I) とか調べて、「羽生君のあの指の動きにはどういう意味があるんだろう?」と自分で解釈してみるのも楽しいと思います。

 私はアイスショーももう少し冒険してほしいなって思いますね。やや健全すぎるというか、ちょっと毒とかエロさとか欲しい。そこは本郷理華 (※J) ちゃんに期待してるんですけど。エキシビションの「スリラー」なんて、最高ですから。大好きです。

 あとフィギュアを語る上で「これは見てほしい」っていうの、あります? 僕はやっぱり髙橋大輔ですね。とくにバンクーバー五輪の「eye」 (※K)

 私は「マンボ」 (※K) も好きですね。彼は、男が踊る恥ずかしさを払拭しましたよね。だってそれまで、マンボを踊れるのは竹中直人さんぐらいでしたもんね。

 アハハ!

 でもやはり……、日本人なのであれば盆暮れ正月ぐらいは伊藤みどりを見る! やっぱり彼女は基本であり、いろんな戦いの始まりだったような気がしますね。

 何かが圧倒的に違いますよね。高さなのか、スピードなのか。身長も実は宮原選手 (※L) くらいなんですけど氷上では大きく見えるんです。

 体型も今の日本人とは全然違うから、そこで技術と芸術を競って世界一になったというのは本当にすごい。あれは日本人がこじ開けた世界の扉の中でも、何本かの指に入る分厚い扉だったと思うわ。

注釈)

F:町田樹の「火の鳥」
ソチ五輪のフリーで滑ったプログラム。火の鳥をイメージした、赤い羽根をほどこした衣装が話題に。斬新なプログラムや言動に人気が高かったが、ソチ五輪が終了した2014年に突然引退。

画像1: 注釈)

G:安藤美姫の4回転
安藤選手は2002年のジュニアグランプリファイナルで4回転サルコウを成功させた。これは現在でも、女子では唯一の成功。安藤選手はその後、公式の競技会では4回転には成功していないが輝かしい記録。

H:中国杯
約1年半のブランクを経て今シーズン復帰した浅田選手。復帰戦のグランプリシリーズ中国杯ではいきなり圧巻の優勝を果たした。しかしながら、グランプリファイナルは6位に終わった。

I:晴明
羽生選手の今期のフリーのプログラム「SEIMEI(晴明)」は、陰陽師・安倍晴明を主人公にした映画『陰陽師』の曲をアレンジしたもの。衣装や振り付けも、和の世界観を追求していることが話題に。

J:本郷理華
昨シーズン、シニアデビューを果たすや、グランプリシリーズでいきなり優勝するなど、将来を期待されている。エキシビションで見せる、長い手足を生かした「スリラー」のプログラムが大人気。

画像2: 注釈)

K:髙橋大輔の「eye」、「マンボ」
髙橋選手はラテン音楽に乗せたダンスを得意としており、その代表的なプログラムが、バンクーバー五輪のフリーで滑った「eye」と、エキシビションでファンから大好評だった「マンボ」。

L:宮原知子
昨シーズン、シニアデビューした女子シングルの選手。身長148㎝ながら、今シーズンはグランプリシリーズNHK杯で浅田選手をおさえて優勝、グランプリファイナルでは銀メダルに輝いた。

画像3: 注釈)
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