昨年、NHKのドラマ版も骨太感が半端なかった、横山秀夫の傑作ミステリーが、満を持してオールスターキャストで映画化。この前編では、身代金誘拐事件が起こった昭和64年と、その時効が迫る平成14年がシンクロする展開で、どのシーンも映像の緊迫感、キャストの熱量たっぷりの演技で、一瞬のゆるみも感じさせません。

 事件を担当した刑事や、被害者の父親など、それぞれが「15年間」をどう歩んできたのか…。途中のドラマが描かれていないのに、さり気ない描写や演技で歳月の重みが表現され、観客の心にズシリと重い傷みを蓄積していきます。

 そして何より、本作の見どころとなるのは、警察内部の人間関係でしょう。まるで「神」のような警察庁長官の存在や、警察の広報と新聞記者たちのせめぎ合いなど、知られざる実態が生々しく描かれ、何度も驚かされます。後編に向けたクライマックスの急展開には、ゾワゾワと胸騒ぎが止まりません。

前編:5月7日(土)より全国東宝系にてロードショー
『64-ロクヨン-前編』

画像: ©2016 映画「64」製作委員会

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