オランダとフランス、ヨーロッパの2つの国の人々の暮らしぶりを、アメリカと日本という外国人の目から書いた本を読みました。

画像: オランダとフランスに学ぶ。「ちょっとよいものを少しずつ」の暮らし

ジェニファー・L・スコット著『フランス人は10着しか服を持たない』と大津恭子著『オランダ式 簡素で豊かな生活の極意』です。

フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣~

オランダ式 簡素で豊かな生活の極意

「倹約は美徳なり」が絶対のオランダ

まずはオランダから。“Let's go on Dutch”とは英語で「割り勘にしよう」という意味ですが、欧米ではオランダ人といえば「倹約家」の代名詞です。

この本の中では、お客様をお茶に呼んでもとっても薄く切ったケーキしか出さなかったり(これは最高のもてなしで普通は本当にお茶しか出さないそう)、モノを買うときは事前にとことんまで調べ、いったん買ったらやはりとことん使い倒して、なおそれでも捨てないで工夫して使い続ける。万策尽きてどうしても捨てなくてはならないときが来ても、使えるものは丁寧に外して取っておくなど、大真面目に堅実なオランダ人の姿がこれでもかというくらい描かれています。

確かに、モノが氾濫して置き場に困るような現代の私たちの生活の中で、このオランダ人の知恵と質実剛健な暮らしぶりはとても魅力的。ただ、いきなり日本人の私たちがそのままマネをするにはちょっとハードルが高すぎるような気がします。

よいものを普段遣いのフランス

もう1冊は、アメリカ人ブロガー、ジェニファーさんが学生時代のホームステイ先、パリで学んだ素敵なフランス人の生活の知恵が詰まった本です。

「マダム・シック」と本のタイトルにもなっているパリ女性は、貴族の血をひく5人の母親で、パートで働きながら、ご主人と成人した息子さん1人とパリの高級住宅街にあるアパルトマンで3人暮らし。お掃除、お洗濯はもとより夕食も毎日デザートまで手作りという完璧な主婦なのですが、ジェニファーさんが感動したのは何より、毎日、朝からいつお出かけしてもいいようなお洒落をしていることだったのです。

ただ、お宅のクローゼットはどれも信じられないほど小さく、たくさんの服をかけておくスペースはありません。きちんとアイロンをあてたワンピース、スカート、ブラウスなど10着程度の良質な服を着回して、すぐに高級レストランに行っても恥ずかしくないような身だしなみを整えておくことが、マダム・シックから学んだことでした。

愛着があっても要らない服は処分する

そんなマダム・シックに「私の洗濯が悪かったの?」と言わせてしまったのが、まだホームステイ間もない頃の格好。お気に入りのよれよれのTシャツに穴のあいたスウェットパンツをパジャマ代わりに着ていたジェニファーさんは猛反省してこれを捨て、本物のパジャマを買いに走ります。

ジェニファーさんの卒業した南カリフォルニア大学はお金持ちの子弟が通うことで有名。彼女自身も決して苦学生だったわけではないはずですが、アメリカ西海岸のとりあえず何を着ていてもいい風潮や、とっかえひっかえ流行のファッションに身を包む風潮に決別して、ジェニファーさんは良質の服を少しだけもち、毎日それを着回すライフスタイルに目覚めたのです。

ちょっとよいものを少しずつ

ジェニファーさんのブログ、The Daily Connoisseur(日常生活の達人)では、そんな彼女自身が実践するライフスタイルのアイディアがたくさん。ビデオでは、「2015年の春夏で着る10アイテム」(そのうち半分近くは去年のものとかぶっています)が紹介され、ちょっとよいブランドのアイテム(決してハイブランドではなくちょっと頑張れば手が届く)を中心に、アクセサリーなど小物でアクセントをつけたり、仕立て屋さんで袖などをお直ししてリニューアルしたものなど、着回しのコツも教えてくれます。

ファストファッションの台頭で、流行のものが簡単に手軽に手に入る時代になりましたが、いくら安くても見境なく買っていたらクローゼットはパンパンになり、着ない洋服だけがどんどん増えてしまいます。そのうち流行も変わって、結局数回しか着なかったか一度も着ないままタンスの肥やしにしてしまったという経験をもつ人も多いでしょう。

私たちの体は1つしかなく、1日は24時間しかありません

いつも気持ちよく着られるちょっといいものを少しずつ買い足し、惜しまず毎日着て、十分に楽しみ尽したら思いきって捨てることこそ、これからぜひ学びたいライフスタイルではないでしょうか。

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