広末涼子35歳。いったい、私たちは彼女の何を知っていたというのだろう。女優としての仕事に、
自身のプロモーションは必要ない。という姿勢を貫き、彼女の口からプライベートが語られることはあまりなかった。

その反動もあってか、憶測や噂がいつからか彼女の輪郭を縁取っていく――。彼女は言った。そのほとんどが虚構だと。その多くは、広末涼子と会話もしたことがない第三者が作為的に切り取った一部分にすぎないのが事実だ。

「特に吐露したい思いなどはないんですけど、面白いなと思って頂けるなら」と、気さくに笑い、始まったインタビューは気づけば2時間半に及び、2万字を優に超えていた。

画像: デニムジャケット¥42000/サザビーリーグ(カレント エリオット) その他/スタイリスト私物

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――今日一日、撮影風景を見ていて一番、驚いたのが、カメラマンのアドリブに一切、「NO」がないこと。海でもいつの間にか寝転んでいたり、写真では気持ちよさげですけど、実際は、躊躇なく入れるような水温ではなかったはず。あの柔軟な瞬発力ってやっぱり女優魂みたいなものなのかなと。

「スチールの撮影とお芝居はぜんぜん違うものですけど、共通しているのは、〝応えたい気持ち〞。単純に喜んでもらいたい。そして『どうしたらこの人が笑うかな』『現場が楽しくなるかな』って。それと同時に、客観的にこのページや、カメラマンさんが『被写体である私にどうあって欲しいか?』という部分にアンテナを張って注視してるのかもしれない。それがお芝居だと、『監督が求めるものに応えたい』になったり。そこは、子供の頃から変わらないんだと思います」

 
――期待に応えたい?

「そう言ってしまうと、かっこよすぎる気が(笑)。責任感や重圧感からくるものではない。単純に近くにいる人を笑わせたい欲が強いんです。小学生の頃はすごくひょうきんで、当時から『女優さんになりたい』と公言していたら、関西育ちもあってか、『いや、広末は吉本やろ』って言われるくらい面白いことが好きで。でも、ある時に、自分が面白いことをしなくても〝自分が笑ってると周りも笑ってるな〞ということに気づいた――。そこから、頑張らなくてもいいんだなと。頑張って笑わせるのではなくて、楽しい空気だったり、どういう場を作るかってことなんだなって」

 
――それって、すごく周囲を見てるタイプの人だと思うんですけど、とりあえず、テンション高めにいっておいて、帰宅すると思いのほかどっと疲れが出たってことはあります?

「ハハッ、ありますね。でも、それが苦じゃない。自分が居心地よくあるための手段というか。なので、むしろ元気過ぎる自分に疲れちゃう時はよくあります(笑)」

 
――なるほど。不調の時でもそれを気遣われたりすると逆に心苦しいから、悟られないようにしたり?

「ああ、そうかな。だったら、最初から陽でいたほうがいい。そこは元々の性格もあるけど、こういうお仕事に就いて、さらにそういう習慣がついたのかもしれない。根本的に〝人が好き〞というのも大きいです。好きだから喜んでもらいたい。ポジティブなモノを一緒に共有したいっていう気持ちは強いと思う。

でも、10代の頃は、それだけで突っ走って結果的に自分に疲れてしまったり、周りからのイメージみたいなものに囚われちゃって息苦しくなってしまったり。ホントに無意識で、気が付いたらいい子ちゃんになってしまっていて、なんでも『大丈夫です』と答えるのが癖だった時期もあって――。

でも、今は何かに気を使ったり無理することよりも、正直であることのほうが大事だなって思うようになった。そこは、自分の中での変化のひとつですね」

 
――それっていつくらいのこと?

「20代半ばから後半にかけての時期。ちょっと自分を傍観できるようになってからだと思う。それまでの私は一直線で、自分の叶えたい夢に向かって、全部吸収したくて、全部見たくて、聞きたくて、知りたくて……だった。それよりは、少しクールになった気がする」

 

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