東京・朝の南青山某所。「昨日の夜、海外から戻ってきたばかりなんです」そう言いながら、スタッフと楽しそうに談笑し始めた小松さん。寝癖をつけたまま、眠そうに目をこすりながらエレベーターを降りてきた菅田さん。そして、顔をあわせるなり「久しぶり」と微笑みあった二人。撮影の合間、軽口をたたき合い、笑っていたかと思えば、カメラの前に立った瞬間〝役者〞の顔に。シャッターの音と共に、近づいては離れ、見つめあう……。揺れ動き、すれ違い、惹かれ合う、作品から抜け出したかのように〝恋心〞を見事に表現してくれた。

画像: 【菅田さん】レザーベスト¥55200(ゴーシャ ラブチンスキー)、Tシャツ¥23500(ウェールズ ボナー)/ドーバー ストリート マーケット ギンザ その他/スタイリスト私物 【小松さん】メンズのMA-1¥54000/ネオンサイン(ネオンサイン) ニット¥54000/アクネストゥディオズ アオヤマ(アクネ ストゥディオズ)

【菅田さん】レザーベスト¥55200(ゴーシャ ラブチンスキー)、Tシャツ¥23500(ウェールズ ボナー)/ドーバー ストリート マーケット ギンザ その他/スタイリスト私物 
【小松さん】メンズのMA-1¥54000/ネオンサイン(ネオンサイン) ニット¥54000/アクネストゥディオズ アオヤマ(アクネ ストゥディオズ)

そんな二人が全身全霊を注ぎ挑んだ映画『溺れるナイフ』。出演が決まった時の二人の心境や撮影時の様子について、様々に語っていただきました。

ファンが待ち望んだ“神キャスティング”

画像: ファンが待ち望んだ“神キャスティング”

小松 以前、ネットで自分の名前を検索したとき〝夏芽〞というキーワードが一緒にあがってきて。「なんだろう?」と調べた結果、辿りついたのが『溺れるナイフ』の主人公〝夏芽〞だったんです。そこで初めて私は原作の存在を知ったんですよ。

――『別冊フレンド』で約10年にわたり連載され、そのコミックの販売部数は累計170万部を突破。少女に限らず大人の女性まで夢中にさせた少女コミック『溺れるナイフ』。大人気作品だけに、実写化を望むファンが、ネット上で「夏芽を演じるなら?」「コウを演じるなら?」と、白熱のキャスト予想を展開。そこで常に名前が挙がっていたのが、小松菜奈と菅田将暉だった。故に今作は〝神キャスティング〞と評され、「会う人、会う人から〝楽しみにしている〞と声を掛けられた」と語る二人。

小松 まだまだ公開が先の段階から、こんなにも声を掛けられたのは初めての経験で……。嬉しい反面、不安な気持ちにも。「本当に私で大丈夫なのかな」って。

菅田 いわゆる少女コミック原作、そのラブストーリーの相手役を演じるっていうのが、実は僕にとっては初めての経験で。原作を読む前は「〝壁ドン〞とかするのかな、それとも〝床ドン〞か〝顎クイ〞か」なんて思っていたんですけど……待っていたのは〝○○○〞(見てのお楽しみ)だったっていう(笑)。想像していたのとは全く違う世界が今作には描かれていたんですよ。

全身全霊を作品に注ぐ、過酷を極めた撮影現場

画像: 【菅田さん】ベルベットシャツ¥48000、タンクトップ¥7800/セブンバイセブン(セブンバイセブン) コーデュロイパンツ¥27000/ネオンサイン(ネオンサイン) サスペンダー¥9900/ドーバー ストリート マーケット ギンザ(ゴーシャ ラブチンスキー) 【小松さん】トラックフレアパンツ¥38000/ジョン ローレンス サリバン(ジョン ローレンス サリバン) エンブロイダリーシャツ/スタイリスト私物

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―― 原作の舞台にもなっている和歌山県の熊野で行われた今作の撮影。許された撮影日数は17日間のみ。タイトスケジュールのなか、荒ぶる海に飛び込み、険しい山道を駆け巡り、真正面から役と向き合う……過酷を極めた現場。「今、ここにいるのが不思議なくらい」「あのまま海の藻屑になっていてもおかしくない」笑いながらも半分本気でそう語っていた二人。メガホンを握ったのは新進気鋭の山戸結希監督。「良い意味でパワフルかつストイック」と二人が声をそろえる彼女の現場は常に真剣勝負。故に現場に張り詰めた空気が流れることもあったそう。

菅田 でも、それも作品への情熱があるからこそ。ある場面で監督が泣きながら〝私はこういう絵が撮りたいんだ〞と気持ちをぶつけてきてくれたことがあって。その時、僕は〝この監督についていこう〞と腹を決めた。

 
―― 作品の持つ世界観と同様に、皆が全身全霊を注ぎ、ヒリヒリと焼け付くような〝かけがえのない一瞬〞をフィルムに収めた。

菅田 そんな現場の癒やしになったのが、クラスメイトの大友を演じる重岡大毅ですよ。心を閉ざした夏芽の光となる大友同様に、シゲが現れるとパッと現場が明るくなる。また、僕らだけでなく、何百人ものエキストラさん達までをも爆笑の渦に巻き込む、そこが彼の凄いところで。

小松 カナを演じた上白石萌音ちゃんにも癒やされたよね。

菅田 僕は地方ロケにはいつもギターを持っていくんです。共演した人から教えてもらった曲をその土地で練習して東京に帰るっていうのをいつもやっていて。それが気分の良い切り替えになっているんです。今回も現場でそれをやっていると、隣で萌音ちゃんが歌ってくれたりして。で、その横ではたいてい、小松さんが泣き疲れて寝てるっていう(笑)。

小松 歌う余裕、なかった(涙)。

菅田 いや本当、小松さんは役柄はもちろん監督ともガチンコで向き合い頑張っていた。それこそ、毎日、涙を流すくらいにね。

 
※フラウ2016年11月号より一部抜粋

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2016年 10月12日(月)発売 680円(税込)

画像1: 豪華共演! 菅田将暉×小松菜奈『溺れるナイフ』撮影秘話 画像2: 豪華共演! 菅田将暉×小松菜奈『溺れるナイフ』撮影秘話 画像3: 豪華共演! 菅田将暉×小松菜奈『溺れるナイフ』撮影秘話

 
撮影/東海林広太 ヘア&メイクアップ/AZUMA(菅田将暉) メイクアップ/UDA(小松菜奈) ヘア/NORI TAKABAYASHI(ang le/小松菜奈) スタイリング/猪塚慶太

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