ペドロ・アルモドバル。その名前を聞いただけで、テンションが上がる映画ファンは多いと思います。アカデミー賞を受賞した『オール・アバウト・マイ・マザー』など、ちょっぴり過激に、斬新に「女性賛歌」を描いてきたアルモドバルの新作は、予想外なほどまっすぐに心に迫る、母と娘の愛憎ストーリーになっています。

12年前に失踪して以来、その行方がわからない娘。突然、彼女の所在を知らされた母は、心のざわめきが止まらなくなります。母親が苦悶する現在。そして愛する人と出会った30年前。2つの時間がシンクロし、やがて母と娘の確執になっていく……という作りですが、ややこしいどころか、2つの時間が美しく整頓されて展開するので、観る者を「母の30年」にどっぷり浸らせてくれるのです。

画像1: ©El Deseo

©El Deseo

アルモドバル作品といえば、目がくらむようなカラフルな衣装やインテリアが特色。今回もビビッドな原色や、不思議な幾何学模様で目を楽しませつつ、あくまでも「母の愛」という一本の芯がブレることはありません。いくつかのシーンで描かれる「死」が、生きている人たちの人生を動かすなど、ちょっと哲学的なムードも。とはいえ、小むずかしい物語ではないのでご安心を! ラストシーンの高まりも含め、鬼才監督の集大成を味わってください。

11月5日(土)新宿ピカデリーほかロードショー
『ジュリエッタ』

画像2: ©El Deseo

©El Deseo

画像3: ©El Deseo

©El Deseo

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.