今年も新人アナウンサーが入社してきました。心なしか爽やかな風が吹いている気がします。信じられませんがこんな私にも新人時代はあったわけで……かれこれ15年も前の話です。

 

Vol.2「女子アナの必須条件とは!?」

 その年は同期に中野美奈子が入社し、1つ上の高島彩さんと共に良くも悪くもフジテレビの女性アナウンサーが注目された時代でした。“女子アナ” というだけで注目度があがり、それと比例するように「女子アナのくせに」という視聴者からの厳しい意見も増えたように感じます。女性アナ=清楚で品があり控えめだけど賢さもある、そんなイメージがあったのかもしれません。

でも実際は私が知る限り、私を筆頭にそんな女性アナは少なくともフジテレビにはいませんでした。みんな豪快にお酒を飲むし、自己主張もしっかりして、それ相応の経験値のある人ばかり(笑)。

 そのことに視聴者は薄々気がついているから、イメージから少しでも逸脱した何かが垣間見えると、途端に嫌悪感が生まれることに。例えば写真誌にサングラスをしているオフショットが載ると、「あれ? あんなにチヤホヤされていたけど、そんな感じ??」とマイナスに捉えられてしまう、みたいな。

そんなわけで当時は少しでも反感を買わないために、本質的なアナウンス技術の向上は勿論のこと、衣装は少しダサめのものを! というのが必須に。また細かいことですが、足を前後にずらして立つ “モデル立ち” はしないと決めていた人もいたほどでした。

 かくいう私はと言うと……そんな華やかな舞台とはかけ離れた報道の現場にいたので、「お前のリポートは緊張感がない! 顔がゆるい!」と、改善しようもないところを指摘され、とりあえずアクセサリーを全て外してダーク系のパンツスーツで現場を駆け回り、結局マイクを持つ手しかテレビに映らない、という日々。まったく違う分野で苦悩していました(笑)。

 
 時は流れ、高島彩さんが退社するとその女性アナへの固定概念は緩やかに変化していきます。女性アナも多種多様になり、今の衣装問題はどうなっているのか後輩の山﨑夕貴アナに聞いてみたところ、「私は逆です! とにかくオシャレな服を着ろって言われます。多分彩さんはスタイルも良くて綺麗だったからですよ。私がダサめの服を着たら、本当の “イモ姉ちゃん” になっちゃいますもん」――爆笑でした(そして山﨑アナが皆さんに愛される所以(ゆえん)を図らずも再認識)。

 確かに流行りの衣装を着ている女性アナもよく見かけるようになりました。夕方の『みんなのニュース』を担当している椿原慶子アナは、かなり攻めた衣装と髪型をしています。特に厳しい報道番組でそのスタイルが許されているのは、椿原アナから滲み出る品の良さと控えめな印象が多分にありますよね。あれ? 品の良さ?? やっぱり品の良さは女性アナには必須条件?? となると私は……。フジテレビって懐が深いですね!

 
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PROFILE

中村仁美 なかむらひとみ
1979年 6月8日生まれ。2002年にお茶の水女子大学生活科学部を卒業し、フジテレビ入社。2011年人気お笑いコンビ「さまぁ〜ず」の大竹一樹さんと結婚。現在は2児の子育て中。先月末、15年間勤務したフジテレビを退社。今後はフリーアナウンサーとして活動予定。

●情報は、FRaU2017年 5月号発売時点のものです。

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