「艶やかで、とろりと甘い日本酒。初めて〝貴醸酒〞を口にした時の衝撃は、いまだに忘れられない。日本酒がいかに多彩な表現力を持ったお酒か思い知らされた。

最近は、オールドバカラで、お酒の重ねた歳月に思いを馳せながらいただくと、ちょっとイイ大人になった気がしてくる」 
 

教えてくれたのは……

ライター/日本酒ラバー
外川ゆいさん
食いしん坊が高じてフードライターに。なかでも日本酒をこよなく愛し、蔵元とお酒を酌み交わす時間がなによりの至福。取材もプライベートも日々着物がお決まり。『FRaU』巻頭食連載「BIG EAT LIST」を担当。

いかにして造られるか、
知るほどに愛が深まる

国内外のグランドメゾンでも重宝され、流行のペアリングにも欠かせない存在となった日本酒。

そもそも「米」「麴」「水」を主な原料とする醸造酒で、米の精米歩合と醸造アルコールの添加の有無によって、「本醸造酒」「特別純米酒」「大吟醸酒」など8つの特定名称に区分される。

米は、「山田錦」「雄町」といった代表的な酒造好適米のほか、数え切れない銘柄がある。

麴は、日本酒には味噌や醬油などと同じ「黄麴菌」を使用するのが一般的だ。杜氏(職人)の技、さらに、生や火入れ、熟成といった状態の違いや、温度帯によっても、驚くほど違った表情を見せてくれる。

今回、貴醸酒をはじめ、甘酸っぱく、デザートにも最適なアイテムをセレクト。「これ、ワイン?」と錯覚してしまうはず。

【 What's 貴醸酒?】

迎賓館などで海外のゲストを招いた際に供する、日本独自の酒として、1973年に開発されたのが始まり。「貴腐ワインに比較される高級日本酒」として『貴醸酒』と命名。

水の代わりに、酒を使って仕込むのが最大の特徴で、平安時代の古酒製法に近い。通常の日本酒と比べ濃厚な甘口で、レーズンやナッツのような香味や豊かなコクを感じる。

以前は熟成古酒が主だったが、最近ではできたての生にごり酒や無濾過生原酒も人気。 
 

ワインみたいな日本酒

画像: ワインみたいな日本酒

01. 華鳩 貴醸酒20年熟成大古酒
貴醸酒を全国で最初に醸造した蔵元。バリエーション豊かにラインアップするなかでも最高峰がこちら。熟成香が強くなるかと思いきや、繊細な印象に。限定500本、シリアルナンバー入り。
600㎖ ¥11000/榎酒造

02. FROM THE CELLAR 貴醸酒 1976年
4種を展開する長期熟成酒シリーズ「FROM THECELLAR」のなかでも、最も年月を重ねた平安期宮中の製法を再現した贅沢な酒。およそ40年の熟成により、重厚で複雑な甘さと香りが一体に。
500㎖ ¥10000/福光屋

03. 玉川 Time Machine Vintage
英国出身のフィリップ・ハーパー杜氏が、江戸時代の製法で造る「Time Machine」。一般的な吟醸酒と比べ、約7倍ものアミノ酸を含む。3年熟成のこちらは、よりコクが増し、美しく深い琥珀色に。
360㎖ ¥1500/木下酒造

04. Afruge No.1 2013
2013年度醸造の純米酒「AFS」を、3ヵ月間、赤ワイン樽で熟成させた代物。樽由来のスパイシーさに、酸と旨みが混じりあった印象的な味わい。「2013年」は完売、「2014年」は4月以降出荷予定。
500㎖ ¥2000/木戸泉酒造

05. 陸奥八仙 prototype 2016
甘酸っぱさを表現するために白麴を使用した、シュワシュワの口当たりが軽快なスパークリング。ラベルに描かれたりんごの通りシードルを彷彿させる。よく冷やし、ぜひシャンパングラスで。
500㎖ ¥1300/八戸酒造

06. 水芭蕉 Dessert Sake
「日本酒を食後に」というコンセプトのもと、7年の歳月を経て完成した意欲作。口に含んだ瞬間、完熟したマスクメロンのようなテイストが広がる。スイーツやチーズと好相性。
200㎖ ¥3000/永井酒造

07. 仙禽Dolce Aroma
主にシャルドネ種の白ワインに用いられる、ボルドー産のワイン酵母「X5」で醸したエレガントな仕上がり。元ソムリエの蔵元・薄井一樹さんならではの世界観が表現された1本。
720㎖ ¥2000/せんきん
 
 

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●FRaU 2017年3月号発売時点のものです。
Photo: sono(bean) Text: Yui Togawa

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