「子どもの頃から百貨店が大好きで、いつしか『つらいときに支えてくれるもの』『生きる教訓がつまったもの』として百貨店行脚をするようになりました」と語るのは、放送作家の寺坂直毅さん。女性が楽しめる、全国のおすすめ百貨店を案内していただきました。

教えてくれたのは……
寺坂直毅さん
1980年、宮崎県生まれ。放送作家。「星野源のオールナイトニッポン」NHK「うたコン」などを担当。「百貨店」のほか「紅白歌合戦」「徹子の部屋」なども研究している。著書に『胸騒ぎのデパート』(東京書籍)がある。

 

街のすべてがつまっている
足を運ぶ価値ある百貨店

「東京の百貨店は、こういうものはこの百貨店で買うという選択肢がありますよね。それはそれでとてもすばらしいけれど、地方には、唯一のよろず屋的な一軒が残っているんです。僕は、そういう百貨店を求めて全国を旅しています。地方百貨店の地下は、その県を知り尽くし、おいしいものを探して歩き回っているバイヤーさんが集めた、食のセレクトショップになってるんです。だから、わざわざ行く価値がある。そこに醍醐味があるんです。
 
ターミナルデパートの便利さもわかるんですが、個人的には駅から少しだけ離れた場所にある百貨店がいいんです。僕が百貨店巡りをするときには、できるだけ公共交通機関を使い、路面電車が走っているところはそれに乗って行きます。そうすると、その街の買い物の中心地への動線がわかるし、街の人がどういうファッションをしてるかがわかる、それがおもしろいんですよね。
 
百貨店の何がいいって、歴史を感じさせるところですよね。何百年という間、街の人が親しんでいる感じ。建物のレトロさもそうですが、たくさんの人が来たという軌跡を実感できる。そして、自社運営の地産地消の食堂があったり、ラインナップが郷土愛を感じさせるところも好きですね。色鮮やかで、正面玄関を入ったら漂う匂いや、ガヤガヤした人の音に優しいBGM、ピンポンパンポンというアナウンスが相まって落ち着く。五感で体感しながら楽しめる、それが百貨店なんです」
 

 

道後温泉とセットで行ってほしい。
四国最大のデパート

いよてつ髙島屋

画像1: いよてつ髙島屋

「本館と立体駐車場を結ぶ、全長130m『 トラベーター』(動く歩道)や観覧車『くるりん』など、観光名所としても楽しめるターミナルデパート」

画像2: いよてつ髙島屋

「屋上の観覧車『くるりん』。高さは85m。16年末にはシースルーゴンドラが完成したばかり。観光で行くなら、ぜひ乗ってください」

いよてつ髙島屋
愛媛県松山市湊町5-1-1
☎089-948-2111
営業時間:10:00~19:30 

 

BGMは「好きさこの街が」。
仙台愛に溢れた老舗百貨店

藤崎

画像1: 藤崎

「'19年に創業200周年を迎える東北最大のデパート。名前は社長の名前に由来。地下鉄東西線開通プロジェクトや催事などおもしろいイベントが盛りだくさん」

画像2: 藤崎

「東西線開通時には、伐採されたけやきでボールペンを作り販売。名産品・銘菓をオリジナルで組み合わせられるお土産『仙台小箱』も人気です」

画像3: 藤崎

藤崎
宮城県仙台市青葉区一番町3-2-17
☎022-261-5111(代表)
営業時間:10:00~19:30

 

1階奥にごちそう館が控える、
長崎の食のデパート

佐世保玉屋

画像1: 佐世保玉屋

「アーケード『四ヶ町、三ヶ町(よんかちょう、さんかちょう)』の中にある老舗。ファミリーレストランも1階奥・食料品フロアもすばらしく、僕の中では、食のデパートです」

画像2: 佐世保玉屋

「玉屋名物『ラビアンローズ』の甘くて濃いいマヨネーズソースの玉屋サンドイッチ ¥620(税込)がおすすめ。屋上遊園地もあります」

佐世保玉屋
長崎県佐世保市栄町2-1
☎0956-23-8181(代表)
10:00~18:30
定休日:不定

 

1717年創業。神戸の街と共存。
する、日本の百貨店のエース

大丸神戸店

「洋館が立ち並ぶ旧居留地の街並みにある本館だけでなく、周辺には約60ものブティックを展開している。街全体を散策ながら買い物ができるのがうれしい」

画像: 大丸神戸店

「標識もセンスがよく、もはやアート。歩くだけでお洒落な気持ちに」

大丸神戸店
神戸市中央区明石町40
☎078-331-8121
営業時間:10:00~20:00(本館)

 

百貨店建築として初!
重要文化財となった老舗百貨店

日本橋髙島屋

画像1: 日本橋髙島屋

「重要文化財に指定された、昭和8年から残る建物の美しさは圧巻です。見学ツアーをするなど大切に守ろうとする店員さんの姿勢もすばらしい」

画像2: 日本橋髙島屋

「昭和20年代、屋上では、象の髙子ちゃんが飼われていました。今でも屋上の塔屋に、象の姿をイメージした屋根を見つけることができます」

日本橋髙島屋
東京都中央区日本橋2-4-1
☎03-3211-4111 
営業時間:10:30~19:30

 

復興のシンボルの屋上が、
開かれたコミュニティスペースに

福屋 八丁堀本店

画像1: 福屋 八丁堀本店

「被爆翌年の1月に酒の立ち飲み販売を始め、翌月には営業を再開し、復興のシンボルとなった福屋は、昨年、屋上とレストランをリニューアル」

画像2: 福屋 八丁堀本店

「屋上をコミュニティスペースとして開放した『八丁堀SORALA』。ヨガや書道パフォーマンスなどのイベントも行う空間に、デパートの屋上の未来を感じました」

福屋 八丁堀本店
広島市中区胡町6-26
☎082-246-6111(代表)
営業時間:10:00~19:30、金・土~20:00

 

ファミリーでも一人でも楽しめる、
多様性に寄り添う空間がある

玉川髙島屋

「家族連れ、女性、男性、お洒落に敏感な人、時間を持て余している人、全て対応してくれる、理想の空間です。食のセンスもすばらしいですね」

画像: 玉川髙島屋

「屋上のフォレストガーデンやガーデンアイランドはそこにいるだけでいい気が流れています。入り口ドアノブがタツノオトシゴなのも芸術的!」

玉川髙島屋
東京都世田谷区玉川3-17-1
☎03-3709-3111
営業時間:10:00~20:00

 

外せない、最強の人気イベント
「岩田屋定番コレクション」を堪能

岩田屋本店

「宮崎生まれの僕にとって、創業261年、福岡・天神の岩田屋は、旧館時代から憧れのスターデパートです。名物はやはり、海の幸が揃うデパ地下」

画像: 岩田屋本店

「人気の催事『岩田屋定番コレクション』は、バイヤーが鉄板商品として集めた衣料品から家庭用品、食品など揃う、最強のセレクトショップ!」

岩田屋本店
福岡市中央区天神2-5-35
☎092-721-1111(代表)
営業時間:10:00~20:00

 

日本一豪華絢爛でエレガント。
劇場に行ったような気分になれる

阪急うめだ本店

「世界初のターミナルデパート。祝祭広場の吹き抜け空間やシースルーエレベーター、各階こだわりの照明は、劇場に来たようなきらきら感」

画像: 阪急うめだ本店

「地下1~2階の食品フロアは、まるでマルシェに来たかのような活気があります。いつ行ってもイベントをやっているのも楽しい。僕の中では日本一!」

阪急うめだ本店
大阪府大阪市北区角田町8-7
☎06-6361-1381
営業時間:10:00~20:00、金・土~21:00

 

ルネッサンス調の建築が魅力。
地方百貨店のパイオニア

山形屋

画像1: 山形屋

「1751年創業、地方百貨店の先駆け的存在です。ルネッサンス調のデザインの外観はもちろん、踊り場に入っている美容室や歯科医院の入り口までレトロで素敵です」

画像2: 山形屋

「1号館7階『山形屋食堂』の山形屋名物焼きそば ¥700(税込)は、三杯酢をかけて食べると香ばしさが増してさらにおいしくいただけます」

画像3: 山形屋

山形屋
鹿児島県鹿児島市金生町3-1
☎099-227-6111 
営業時間:10:00~20:00

 

小学6年生から構想している
寺坂さんの理想の百貨店はコレ!

番外編:アイアム・テラサカ

画像1: 番外編:アイアム・テラサカ

訪れたデパートのいいところを取り入れフロアを作っていった設計図。その名もご実家の毛糸屋の屋号からとった、「アイアム・テラサカ」。

画像2: 番外編:アイアム・テラサカ

本館と別館を連絡通路でつなぐなど時代に合わせて増築している。

 
※営業時間は、一部異なる売場があります。 
 
●情報は、FRaU2017年3月号発売時点のものです。
Composition:Tomoko Ogawa

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