消しゴム、缶バッジ、香水瓶……。私たちの心をくすぐる“小さなもの”。そんな小さなものを収集している「小さなものラバーズ」たちに大切なコレクションを紹介してもらいました。

 

i love erasers!

美容エディター 前野さちこさん

画像: 美容エディター 前野さちこさん

美容エディター、前野さちこさんの消しゴム収集歴は長い。集め始めたのは幼稚園の頃。「とにかく文房具が好きで。いつもいろんな文房具屋さんに行っては散財している子供時代でした。消しゴムは小さくて細々としたところにときめきます。それにただのミニチュアと違って、“消す”という実用性もあるところがいいんです」と、大人になった今でも熱は冷める様子がない。

単価が安く人におねだりしやすいので、周りの友人知人にも「面白いものがあったら買っておいて」とお願いしているそう。ちなみに今は、工場見学しないともらえないという“ガリガリ君”の消しゴムを狙っている。

常にかわいいものがないかアンテナを張っているけれど、オンラインショップでは買わず、あくまで足で探すのがマイルール。そうして集まってきたコレクションは、なんと今や600個にも! 子供の頃と違って、今は友達に披露することもなく、たまに自宅で広げて眺めたり、インスタグラムにアップするくらい。

「楠田枝里子さんが消しゴムを集めているらしく、一度お手紙を送りたいと10年くらい思っています」

 

i love pin-back buttons!

スタイリスト 川上薫さん

画像: スタイリスト 川上薫さん

仕事やプライベートで海外に行くことが多いというスタイリストの川上薫さん。スリフトショップや蚤の市などの世界観が好きで、つい立ち寄ってしまうのだそう。訪れた先々で、出会うことが多いものの一つが缶バッジ。

「常に探しているというよりは、旅先で出会うと手が伸びてしまうんです。特に海外で見つけたものは、日本のものにはない、なんだか力のぬけた佇まいに惹かれます。ほかの人が買わないような、シュールなものが好み。特に写真右の、think happyと書かれているおじさんのバッジは、ビッグサイズとかわいらしい表情が何だかお気に入り」

自然と集まってきた缶バッジは使うことが目的ではないけれど、たまにリュックやトートバッグにつけることも。でもたいていは袋に入れて保管していて、たまに出して眺めては、時間が経っていることもしばしば。

実はこのテーマのスタイリストでもあり、ほかの人の偏愛コレクションにもいたく共感。撮影時は「あー、わかるなー、こういうの。袋に入れたままで保管したいよね。たまに見るだけで時間すぎちゃうな……」とつぶやきながら、愛情を込めてスタイリングしてくれた。

 

i love panches!

ショップ店員 大橋智さん

画像: ショップ店員 大橋智さん

ファッションの仕事をしている大橋智さんは、ハンバーガーショップのスティックやバンダナなど、さまざまなものをコレクションしている。なかでも大量に持っているのがワッペン。

「最初にハマったのはアメリカ軍のもの。ただ師団や部隊など種類が多すぎたうえ、ほかに集めている人も多いので、今はボーイスカウト系のワッペンに集中して集めています。アメリカの地名モチーフものもコンプリートしたいですね」

たいていは古着屋で、最近はネットオークションなどで見つけることも。単純に欲しいと思うものを集めているけれど、同じジャンルである程度の数が集まったら、バッグやシャツ、キャップなどに貼ってカスタマイズするのも楽しみ。写真のアーミーシャツはアメリカ軍のワッペン、グリーンのたすきはガールスカウトのワッペンを集めて貼ったもの。

「集めても集めても、まだまだ欲しいものが見つかるので、これは一生の趣味になるなと。近しい友人たちに見せたりしているうちに、今では情報をやりとりすることも。でも同じ趣味の人が増えて値が上がってしまうのはイヤだな(笑)。ライバルのいないうちに、どんどん集めたいですね」

 

i love miniature perfume bottles!

shuo’ 星芽生さん

画像: shuo’ 星芽生さん

ジュエリーデザイナーという職業柄か、形の美しさに魅せられるという星芽生さん。女性らしいものが好きなこともあり、香水瓶のガラスの模様や、小さくて凝ったフォルムのボトル、繊細なラベルなどに心惹かれているそう。憧れはルネ・ラリックのパフュームボトル。大学生のときに初めて訪れたパリの蚤の市で陳列されていたミニチュアの香水瓶を見て、「欲しい!」と衝動的に感じたのがきっかけで、少しずつ集めてきた。

「ガラスの瓶は光を通した影が美しく、角度によって印象が違うのも魅力で。空き瓶もいいけれど、中に香水が入っているものは香りも楽しめるので、なおうれしいですね」

よく買うのは、東京国際フォーラムで月に1~2回開催されている大江戸骨董市。愛蔵品はジュエリーをディスプレイする際の小物として使うこともあるけれど、普段はただ並べて目で愛でているのが星さんの楽しみ方。

「飾る場所や組み合わせを変えては、違う光の当たり方にうっとりしています(笑)。たくさん集めたいというよりは、かわいいものを見つけては購入しているうちに集まってきました。同じセンスを持つ友人にプレゼントすることも。それはもう、喜ばれました!」

 

i love vintage earrings!

FUROL 鈴木里美さん

画像: FUROL 鈴木里美さん

ヴィンテージのファッションアイテムを扱う仕事をしている鈴木里美さんは、もともと収集癖が強いそう。好きなものが集まっているという状態が幸せで、この物欲や収集癖が、ファッションの楽しさを人に伝えるという仕事の活力になっていると言う。ファッションに興味を持って以来、ずっと集めているのがピアスやイヤリング。

「身につけるものの中で一番小さいものですよね。デザインの無限のバリエーションや作り手の発想の自由さが面白いし、ヴィンテージだと年代特有の流行や希少性なども楽しめます。そんな小さなアートが手中に収まるような充実感がうれしくて、100点以上は持っているかも」

収集するだけでなく、日々の装いにも活用。毎日の気持ちの微妙な変化に合わせて、“自分に足りない女性らしさを”とか“服装がまとまりすぎると落ち着かないから、へんてこなものでくずして”など、最後の仕上げに欠かせないアイテムとなっている。

「クスッと笑ってしまうものや、意味のないようなモチーフも、その存在感や色がコーディネートのスパイスになる。買いやすいプライスのものと出会うと、ついつい連れて帰ってしまうんですよね」

 

i love key rings!

bonbon store 井部祐子さん

画像: bonbon store 井部祐子さん

傘やバッグ、マスコットのデザイナーである井部祐子さん。コレクションに統一性はなく、さまざまなテイストのものがそろっている。撮影させてもらったもの以外にも、アフリカンテイストのフリンジや、北欧の銀行のキャラクターグッズ、ハイブランドのノベルティ、レザーを切り抜いたモダンなフォルムのもの、作家が作った一点ものなど、個性的なものがいっぱい! その魅力はというと、小さい世界のなかで完成している表現力。

「雑貨やレザーグッズをデザインするという職業柄、見えない部分の細工や、珍しい形などについ目がいってしまうんです。旅先やフリーマーケットで買うことも多いけれど、服を買うつもりでショッピングに行ったのに、いつの間にかキーホルダーを買って帰っているなんてことも多々ありますね」

特に好きなレザーものは、視点も独特。

「四角いフレームのようなキーホルダーは、コバ(断面)の仕上げ方や針穴などのディテールに感動。イタリアの職人ならではの味わいがあるんです。高い技術で作られているのにどこかラフな表情というところ、なかなか日本では作れないものなんですよね」

 

i love paperweights!

KO 岡本敬子さん

画像: KO 岡本敬子さん

旅をすることが日常でもある、服飾ディレクターの岡本敬子さん。訪れた土地ごとに、記念品のようにペーパーウェイトを手に入れてきた。

「コレクションしているものがあると、旅先で探すという楽しみもできます。ペーパーウェイトは、特に外国でよく見かけるアイテムですよね。小さいからかさばらずに持ち帰りやすいのもいい」

20個近く持っているコレクションのなかで、特に多いのがガラスのもの。

「透明感のあるきらきらしたものが好きなんです。中には、ペーパーウェイトとして作られたわけではない、岩塩やガラスのかたまりも。写真のマーブル模様のものは、カリフォルニアのクラフト作家、ケイレブ・サイモンの工房を訪れたときに頂いたもの(非売品)。吹きガラスの制作時にできるものだそう」

右奥のヴェネチアングラスはアリゾナのアンティークマーケットで、鉱石のようなものはカリフォルニアで購入。大好きなブランド、dosaでは、メキシコ製の再生ガラスの塊を入手。右手前のグリーンの型押しガラスは、金沢のインテリアショップで。と、それぞれにまつわる旅の思い出も合わせて、大切なコレクションだ。

 
●情報は、FRaU2017年3月号発売時点のものです。
Photo:Keita Goto Styling:Kaori Kawakami Text:Shiori Fujii

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