「いま浅草周辺では“地元愛”と“人との繫がり”から、新しい動きが生まれています。みんな好きなものがはっきりしていて全然ブレない。やってることはバラバラでも、そういうところでちょっと似ている人たちです」(岡野弥生商店 岡野弥生さん)

 

PROFILE

画像: PROFILE

岡野弥生商店 
岡野弥生さん
東京・吉原生まれ。寂れゆく地元を盛り上げたいとの思いから、2014年吉原をモチーフにしたブランド『新吉原』をスタート。デザインから企画販売にいたるまですべてを一人で行っている。

  

浅草でも蔵前でもない
トーキョー・ダウンタウン

表立って語られることなく、もう地名にも残らない街・吉原。日中でも薄暗い通路、配管がむき出しの低い天井、年季の入った看板。まるで時が止まったかのように、昭和の空気をそのままに残す浅草地下街。その懐かしい面影こそ、東京の下町の本当の姿のように思える。しかし、このエリアは近年風化・老朽化が進み、オリンピックを前に存続の危機に瀕しているそうだ。歴史が刻まれたものは一度壊したら戻らない。失われつつある街の魅力を、今こそしっかりと目に焼き付けておきたい。

 

洒落とエロがほどよくきいた
「みやげもの」が注目の的に

岡野弥生商店

画像: 右:ロゴにさりげなく乳房のモチーフ。団扇¥2000、下:表をめくると、中に枕絵が。はっぴ型手ぬぐい¥2300

右:ロゴにさりげなく乳房のモチーフ。団扇¥2000、下:表をめくると、中に枕絵が。はっぴ型手ぬぐい¥2300

『新吉原』のアトリエ兼ギャラリー。地元・吉原の代名詞、遊郭や遊女をモチーフにしたアイテムが揃う。

「みんな浅草は知っていてもその周辺は知らないし、そのまま忘れられてしまうのがイヤだったんです。今はいろんなお店が『新吉原』を置いてくれているけど、最初はみんなフウライ堂でうちのアイテムを見つけてくれたんですよ」
 

画像: 昔ながらの技法による本染め手ぬぐいは額装したくなるかっこよさ。「一服」¥1600

昔ながらの技法による本染め手ぬぐいは額装したくなるかっこよさ。「一服」¥1600
 

「新吉原」¥1500
 

岡野弥生商店
東京都台東区西浅草3-27-10-102
営業時間:12:00~18:00
定休日:不定

  

地元のアツい支持を集める
ストリートカルチャー中心地

フウライ堂

グラフィティ・アーティスト、ESOWさんのアトリエ兼ショップ。岡野さんとは、後輩の同級生というところから繫がったそう。

「後輩の家にあった団扇がすごくかっこよかったんで、紹介してもらったんですよ。ここに店を出したのは、友達に誘われたのがきっかけ。あとは近所の子たちが気軽に来れるような店が、ここら辺にもあっていいかなって」
 

地下街の一番奥、オレンジ×木目の外観がひときわ目を引く。
 

お店の奥がESOWさんの作業スペース。
 

販売しているTシャツもすべてここで作っている。しかも一枚一枚、シルクスクリーンによる手刷り! ¥3000。
 

フウライ堂
東京都台東区浅草1-1-21 浅草地下街21
営業時間:17:00~終電 
定休日:火

  

銘柄は週ごとに総入れ替え
こだわりの日本酒専門店

コメジルシ

選りすぐりの銘柄をコースで愉しめる日本酒専門バー。店主のHALさんを地下街に誘ったのはもともと友人だったESOWさんたちだ。ちなみに、かつてはメッセンジャーだったというHALさんの地元は原宿。まるで違う街の空気に抵抗はなかった?

「たしかに全然違うけど、友達がいたのでそこはスッとなじめました。気取らなくていいからやりやすいですよ、ボロいけど(笑)」
 

コース制で30分¥1200、90分¥2100。日本酒好きが集まるので、お客さん同士が自然と繫がることも多いとか。
 

コメジルシ
東京都台東区浅草1-1-21 浅草地下街15
営業時間:17:00~23:30 
定休日:火・ほかに不定

  

ひと際目立つアジアな一角
夜は飛び入り困難な超人気店

モンティ

通路に出たテーブルと椅子が屋台的趣。

本場の味と辛さ、現地さながらの雰囲気が評判のタイ料理店。こちらのオーナーがもともとESOWさんやHALさんと旧知の仲で、「このままではどんどん廃れてしまう」と、2人をこの地下街に誘ったそうだ。お昼時は行列、夜は平日でも予約で満席になってしまうほど。その人気で、地下街に新たな人の流れと活気を呼び戻している。
  

ピンクの照明も、昭和な地下街に意外となじんでいる。
 

モンティ
東京都台東区浅草1-1-21 浅草地下街
☎03-3841-8668
営業時間:12:00~14:30(LO13:30)、18:00~23:00(LO22:00) 
定休日:火

  
●情報は、FRaU2017年3月号発売時点のものです。
Photo:So Hasegawa(shops), Riki Kashiwabara(still) Illustration:Inunko Text:Megumi Yamazaki

 
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