古今変わらずもっとも美しく、もっとも偏愛されてきたスポーツといえばフィギュアスケートだろう。そこには、氷上はもちろんリンクに上がるまでの様々なドラマがあるから……。昨年FRaUでは、そんなフィギュアスケートの“基本のキ!”特集を組んだところ、大反響が寄せられた。そこでフィギュア特集再び!

フィギュアスケートには、「この選手のこの大会のこの瞬間!」という忘れられないシーンが数あるもの。一つに絞るのは難しいけれど、あえて選んでもらったマイベストをTwitterで募集。とくに多かったものを、ファンの声とともに紹介!

 

ジョニー・ウィアー

2010年バンクーバーオリンピック
FS「フォーリン・エンジェルズ」の
フィニッシュのエビぞり

中性的な容姿と芸術性の高い演技で人気抜群だったウィアー選手。バンクーバーのFSではノーミスの美しい演技で、その表現力をいかんなく発揮した。しかし得点が伸びず、会場からブーイングが起こるという事態に。ウィアー選手はこの翌年から休養に入り、一旦復帰するも2013年に引退した。
 

「『やむにやまれぬ表現欲のようなものを他の誰でもない自分自身に捧げている』とイトイ氏の賛辞そのまま、私の好きなスケートの原点」Twitter:@Miyug7

「フィニッシュのエビぞりは、本当に魂が天に昇っていきそうな錯覚を覚え感動。その直後、感極まってリンクを叩くジョニーに、テレビの前から『頑張ってきたんだもんね!』と声援を送っていました」Twitter:@naoc_han75

 

パトリック・チャン

2016年四大陸選手権
FS「ショパンメドレー」の
コンビネーションスピン中盤から
ガッツポーズまで

オリンピック翌年の休養を経て、このシーズン復帰したチャン選手。5戦目となる四大陸選手権ではピーク時の滑りをほぼ取り戻し、ノーミスだったFSで、成長著しい4回転ジャンパー・金博洋選手を逆転。本人も快心の演技だったようで、終了直後、氷を叩いて喜びを爆発させていた。
 

「最後のコンビネーションスピンの、半ば絶叫気味な会場の盛り上がりから盛大なガッツポーズまで。号泣しながらスタオベしたのを思い出します」Twitter:@guuuuurie

「歴史に残る神演技フリー。パトリックの足元がショパンのピアノの旋律を奏でているかのよう」Twitter:@mdspl925

 

宇野昌磨

2016年世界選手権
FSプッチーニ「誰も寝てはならぬ」の
悔し涙(キスアンドクライ)

画像: 2016年世界選手権 FSプッチーニ「誰も寝てはならぬ」の 悔し涙(キスアンドクライ)

このシーズン、シニアデビューした宇野選手はGPファイナルで銅メダルを獲得するなどいきなり優勝争いに参戦。しかし世界選手権では、4Tに失敗するなどミスが出る。最後まで諦めずに滑るも、総合7位。キスクラで見せた若さを感じさせる悔し涙にファンは心を摑まれた。
 

「フィギュアスケートで初めて泣いた。なぜか何回も見て、毎回泣く。これで私は完落ちしました。」Twitter:@hiroooooomi62

「ジャンプの失敗がありながら執念で滑りきり、普段はシャイで静かな闘志しか見せない彼がキスクラで悔し涙を見せたところでキュン死……」Twitter:@hoppao_oms

 

浅田真央

BEST 2014年ソチオリンピック
FS「ピアノ協奏曲第2番」の
3Loを降りた後からフィニッシュまで

画像: BEST 2014年ソチオリンピック FS「ピアノ協奏曲第2番」の 3Loを降りた後からフィニッシュまで

まさかの16位となり、「何も分からない」と呆然と答えたSPから一夜。見事に立ち直った浅田選手は、FSで3Aを含む全てのジャンプを決め至高の演技を見せる。最後のジャンプを降りると「よしっ!」と呟き、その全スケート人生を乗せるかのように疾走した姿に、世界中が嗚咽した。
 

「1つに絞るのは難しいけど、死ぬ前にもう一度だけと言われたらやっぱりコレかな。ソチ五輪FS、3Loを決めた後に腕を突き出したところ~怒濤のステップ~加速するコレオスパイラル~涙のフィニッシュ。見るたびに涙が溢れてしまう魂の演技だと思う」Twitter:@hiroooooomi62

「最後の3ループジャンプを降りた瞬間、差し伸べられた腕の力強さに彼女の万感の思いが込められているようで、演技の中で一番胸が詰まった」Twitter:@langua_de_gato

「最後の3Loが決まり『よしっ!』と唇が動いたのが見えたとき。この瞬間に涙がこぼれ出ました」Twitter:@yunnanal68

 

安藤美姫

2011年世界選手権 SP「ミッション」の
ステップ途中の大人な笑顔

6戦中5戦優勝と絶好調だったこのシーズンは、世界選手権でも2度目となる優勝を果たす。もともと抜群の身体能力を持つ安藤選手だが、23歳となったこの大会では大人の表現力も開花。「ミッション」の静かなメロディに乗せたエレガントな演技に、会場中がため息を漏らした。
 

「ストレートラインステップ。初めて涙した演技」Twitter:@ka_or_94

「ステップ途中の手を差し伸べながらの笑顔。大丈夫と言われたようですごく力をもらいました」Twitter:@aria12h

 

ジェレミー・アボット

2014年世界選手権
FS「エクソジェネシス交響曲第3部」
冒頭4回転トウループを決めた瞬間

美しいスケーティング技術で長年男子シングルを引っ張ってきたアボット選手。現役最後として臨んだこの世界選手権のFSでは、冒頭、彼ならではの溶け込むような美しい4Tを決め、自己ベストも更新。この後アボット選手は引退を撤回し、翌シーズンも現役を続けた。
 

「これで引退かと言われていた試合。最後に“大人の4回転ここにあり!”を見せつけるかのような、長身を生かした優雅なジャンプに感動。しかも日本の舞台で見せてくれたことに感謝」Twitter:@ka_or_94

「この時点で涙がボロボロ溢れた。長年の苦労がこの瞬間、全て報われたと思う」Twitter:@prgrma

 

髙橋大輔

2010年バンクーバーオリンピック
SP「eye」の圧巻のステップ

画像: 2010年バンクーバーオリンピック SP「eye」の圧巻のステップ

多くの心に残る演技を残した髙橋選手だが、最も投票数が多かったのが、壮絶なケガを克服して出場したバンクーバーオリンピックのSP「eye」。彼の最大の魅力とも言えるラテンナンバーで素晴らしい演技を披露し、3位に。翌日のFSでも演技構成点を伸ばし、日本男子初の銅メダルを獲得する。
 

「彼には大好きなプログラムも思い出も多すぎて迷いましたが、やはりこれ。あの大ケガを乗り越えここまできたかと涙、フリーの『道』でまた涙。eyeは彼の魅力が詰まった振り付けで、オーラがもの凄く文句なしにカッコイイ傑作です!」Twitter:@fum_tommy91

「『eye』のサーキュラーステップ。フィギュアスケートにまったく興味のなかった自分の心を撃ち抜いたプログラム。何百回見たかわからない。最高。完璧。何もかも」Twitter:@jdainyan

「ジャッジ席前でジャッジの視線を総なめにしながらタッタッと駆け抜けるところ。粋で、髙橋選手曰く『エロ紳士』感満載。作曲のCobaさんが感動したという情報もまた感動だった。この感動は、2014年のXOI(クリスマス オン アイス)のCobaさんとの再コラボに続く!」Twitter:@jdainyan

  
2013年GPシリーズ NHK杯SP
「ヴァイオリンのためのソナチネ」の
一挙手一投足の全て

長らく王者として日本フィギュアスケート界を引っぱり続けてきた髙橋選手。このGPシリーズNHK杯でも、SPで自己ベストを更新する神演技を披露。会場を釘付けにした。しかし直後の練習中に負傷。オリンピックには出場したものの、この大会が現役最後の優勝となった。
 

「膝の痛みもあり苦しい状況の中、不退転の決意で臨んだ試合で、4回転を含む完璧な演技に総立ちの観客と鳴り止まない拍手。相好を崩すことなく小さく手で腿を叩いてガッツポーズの髙橋と、対照的に涙するモロゾフ。その光景にまた涙」Twitter:@naolovesdai

「感動しました、泣きました、神演技ですなんてありきたりなものではなく……とてつもない緊張感と静けさ、美しさ、狂気……何だったんだろう、あの作品は」Twitter:@amrefxxx

 

ハビエル・フェルナンデス

2016年世界選手権
FS「野郎どもと女たち」の完璧な演技

羽生選手と同じオーサーコーチの門下生で、かねてから能力の高さには定評があったが、それが開花したのがこの世界選手権のFS。彼の少しコミカルな魅力を生かしたプログラムと、ミスのない完璧な演技で、会場はスタンディングオベーションに。羽生選手に続く300点超えも果たした。
 

「シナトラのジャズプログラムは彼にピッタリ。それだけでなく高い技術力も見せつけ、会場は歓喜のスタオベ。私はゆづファンだが敵ながらエールを送りたい演技だった」Twitter:@mkeodo1393

「まるで4分30秒のショートフィルムを見ているかのような、明るく楽しく躍動感溢れる滑り。大大大好き! 絶対観てほしい!!」Twitter:@kapikapeppr

 

村主章枝

2002年ソルトレイクシティオリンピック
FS「月光」の曲が始まり
腕をゆっくり上げる瞬間

村主選手が「氷上のアクトレス」と言われるようになった演技がコレ。とくに冒頭の手をスーッと差し出すポーズの美しさは、ローリー・ニコルに表現力を叩き込まれた村主選手ならでは。惜しくもメダルには届かなかったが、日本選手最上位の5位に入賞した。
 

「あれほど美しいと思った演技の始まりはない。開始直前の表情もまたよし」Twitter:@ragi_s

「バレリーナのようにゆっくりと手を伸ばした冒頭からフィニッシュの高速スピンまで。日本にこれだけ情感豊かに滑る選手がいるなんて、と衝撃を受けた演技でした」Twitter:@nocopy21990

 

町田樹

2014年世界選手権 SP「エデンの東」の
繊細にエレガントに、そして力強く
完璧に演じきった全て

画像: 2014年世界選手権 SP「エデンの東」の 繊細にエレガントに、そして力強く 完璧に演じきった全て

このシーズンは絶好調だった町田選手。初のオリンピック出場も果たし、5位入賞。好調を維持したままの世界選手権では、SPで自己ベストを更新し銀メダルを獲得。その感情の乗った演技は、観客だけでなく解説者も絶賛する、町田選手史上最高の演技だった。
 

「町田樹さん史上最高傑作の演技。始まりから終わりまで一つ一つの要素がきめ細かくて、最後のポーズのリンクについた指先、リンクを降りるまでの全てが美しかった」Twitter:@kanamika124

「『伝説が生まれようとしている』と確信させてくれる美3Aでした。各国中継でも、このあたりからヒートアップする解説者、あらゆるキラキラワードで絶賛する解説者、涙声になってゆく解説者……。どんどんカオスになってゆきます」Twitter:@mayuta_mayuta

 

鈴木明子

2013年全日本選手権
FS「オペラ座の怪人」の
コレオスパイラルからラストまで

摂食障害を経て、24歳という遅咲きでオリンピック初出場。そんな苦労人・鈴木明子が28歳にして初めて優勝を果たし、ファンが涙したのがこの全日本選手権。努力の人と言われる彼女の武器は、美しいスピン、ステップを生かした表現力。このFSではその力を余すところなく発揮した。
 

「ラストで振り返った瞬間に両手を口で抑える振り付け。演技ではない、勝利を確信した鈴木さんの心からの喜びが溢れているようで胸がいっぱいになった」Twitter:@loveraver

「流れるように展開していく物語、明子さんの思いが詰まったステップ、スピン……。一歩一歩足を出すたびに手の先、足の先から音楽が流れ出すような、そんな素敵なプログラムでした♡」Twitter:@Hanon_pianissim

 
 
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●情報は、FRaU2017年3月号発売時点のものです。
Photo:AFLO Text:Naoko Yamamoto Composition:Aiko Hayashi

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