『君の膵臓をたべたい』で映画初主演を果たす北村匠海さん。20歳にして芸歴は11年。幅広い役柄をこなし、ダンスロックバンドDISH//のボーカル&ギターとしても活躍する中、どの顔が本当なのかわからなくなるほど多才な北村さんに、今作への想いを語ってもらった。

 

中学までの自分を、
芝居で追体験しているようでした

画像: 中学までの自分を、 芝居で追体験しているようでした

人気小説の実写化映画『君の膵臓をたべたい』。物語の主人公は、北村さん演じる根暗な同級生 “僕” と難病を患う女子高生の桜良。この強烈なタイトルとは裏腹に、2人が過ごした数ヵ月の青春ストーリーを丁寧に描いて行く。

「周りの人からも、『匠海にぴったりだね!』と言われるほど、“僕” という人間には自分に重なる部分がありました。壁をつくって一人の世界を構築して……、中学までは自分もまさにそうだったので、追体験をしているようでしたね。実はオーディションの時も、内容は聞かされないまま中学時代の話をして、この役が決まったんです」

実際、その頃にはすでに俳優としてのキャリアをスタートしていた。

「この世界にいると、どうしてもチヤホヤされる部分があると思うんですが、僕は昔からそれがすごく苦手で。その反動か、高校で音楽と出会うまでは、意図的に周りとの関係を持たず、1人でいることが多かったですね」

 

ライブ活動での経験がプレッシャーや
責任感との戦い方に活きてきた

画像: ©2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 ©住野よる/双葉社

©2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 ©住野よる/双葉社

W主演、しかもあの小栗さんと同一人物を演じることに対するプレッシャーはなかったのかと聞くと。

「そこは深く考えず、肩の力を抜いて、芝居をとにかく楽しむようにしていました。映像の現場では、監督も共演者も、助けてくれる人がたくさんいますからね! それに比べて、ライブでステージに立つときは一発勝負。よっぽどプレッシャーを感じています。幼い頃からステージに何百回と立ってプレッシャーや責任感と戦ってきたのが、演技の面でも活きているのかなと思います。

小栗さんとはすでに何度か共演していて、同じ人物を演じるのも2作目。今回も小栗さんは、僕の演技を把握した上で、芝居をしてくださったと思うんです。本当は左利きなのに、芝居の中では右利きにしたり、全部僕に合わせてくださっていて。撮影中に一度だけ芝居を見させていただきましたが、そこでお互いが思っている “僕” が一致していると感じました」

 

積み重ねたものが形になって
好きな芝居と音楽をできているのは
本当に幸せなこと

画像: 積み重ねたものが形になって 好きな芝居と音楽をできているのは 本当に幸せなこと

「今回はじめて自分の作品を見て泣いてしまったんです。しかも、恥ずかしながら、自分が泣くシーンで。脚本上では台詞の後に涙を流すはずが、思いが溢れて、撮影中もずっと泣きっぱなしでした。俳優としてはかなり悔しかったけど、監督が『求めていたもの以上が見れて良かった』と言ってくださったので、自然な芝居って大事なんだと感じましたね。

でもそんな風に完全燃焼できるようになったのも、ここ2年くらいの話。高校卒業後に芸能活動一本で頑張ろうと決めて、自分の中に余裕ができはじめたんでしょうね。小学生から訳もわからず習い事の延長でやっていたのが、『仰げば尊し』や映画『ディストラクション・ベイビーズ』で同世代の役者と出会って、刺激を受けたことで、“俺にはこの仕事なんだろうな” と、徐々に確信を持っていきました。一歩一歩は大きくないけど、その積み重ねが形になって、好きなことを仕事にできているのは本当に幸せ」

インタビュー中、北村さんの口からは、次々と俳優仲間の名前が出て来た。本作でも共演している矢本悠馬さんに村上虹郎さん。新田真剣佑さんとも仲が良いそう。

「映画の “僕” と同じで自分から行けないので、友達も向こうから距離を詰めてくれる人が多いです。みんな超個性的で、僕は彼らが言うことを全部受け入れていくYESマン。そんなタイプなので、女性も僕の殻をぶち破ってくれるような、明るくてちょっと変わってる子がいいですね。とりあえずノックだけしてくれたらすぐに受け入れて、あとは犬のように懐きます(笑)」

 

PROFILE

北村匠海 Takumi Kitamura
1997年11月3日生まれ。東京都出身。小学3年生の頃にスカウトされ芸能活動をスタート。ドラマ『仰げば尊し』、映画『ディストラクション・ベイビーズ』など話題作に多数出演する一方、ダンスロックバンドDISH//のメンバーとして音楽活動も行う。『君の膵臓をたべたい』他、2本の出演映画公開を控える。

 

INFORMATION

『君の膵臓をたべたい』7/28(金)全国ロードショー
高校教師を務める僕(小栗旬)は、教え子と話すうちに、同級生の山内桜良(浜辺美波)と過ごした数ヵ月を思い出す。12年前、他人に興味がなかった僕(北村匠海)は、偶然に人気者の桜良が病を患っていることを知る。桜良からの頼みで半ば強引に残された時間を一緒に過ごしていくが、やがてその日々は終わりを告げ……。


●情報は、FRaU2017年8月号発売時点のものです。
Photo:Reiko Toyama Styling:Tokita Shinya Text:Noriko Yoshii

 
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