ご飯、温泉、眺望etc.……。まだまだ誘惑的な山小屋はたくさんあります。山小屋に魅せられた、森山直太朗さんの山話とともにどうぞ。

 

僕と山小屋
森山直太朗

画像: 僕と山小屋 森山直太朗

「山派か海派か。どちらも雄大な自然ですけど、自然に何を求めるタイプかによってわかれると思います。僕は春夏秋冬、山派です。季節問わず山小屋でのんびり過ごしますし、雪があればスキーもします。海のよさは、海水浴場の賑わいだったり夏の夜も花火をしている人がいたり、山よりもアクティブな雰囲気。でも、山には圧倒的な静寂があります。とくに山小屋に籠る夜。風が吹けば森がせせらぐ音や街にいると逃すような小さな音しか聞こえてきません。そう、僕はこの静寂を求めて山に行くんです。

一番贅沢な過ごし方は、何もしないこと。はじめは苦労しました。何せ僕は、山にくる以前は沈黙を避けるために間を埋めて話すタイプの人間だったから。都会から隔離された山小屋にいくと、圧倒的な寂しさと退屈が襲ってきます。でもこの時間に慣れると、そのあとにくるのはフラットで弛緩した心地よさ。勝手に“寂しさの向こう側”と名付けているんですけど、街では感じられない時間です。

街にいると、インターネット、テレビ、知人や仕事の連絡と、間を埋める要素がいくらでも手に入ります。その情報過多なところを含めてあくせく生活していると悩ましいこともたくさんある。だけど、山の美しさ、何百年もそこにある大木の前に身を置いて、心身ともに心地よい時間を過ごす体験をすると、『つまらないことで悩んでいたな』って。自分自身と対峙することで、シンプルに物事を考える能力がつくのかも。

ちょうどこれからの季節、山小屋はクーラーいらずで湿気も少ないベストシーズンです。山小屋で何もしない贅沢な時間を感じてみてください」


PROFILE

画像: PROFILE

森山直太朗 Naotaro Moriyama
ミュージシャン。1976年4月23日生まれ。東京都出身。活動小休止を経て、アルバム『嗚呼』をリリースして活動再開。山小屋へ行くことがライフワークになっている。

 

泊まりたい山小屋リスト

01. 燕山荘

画像: 01. 燕山荘

大パノラマから奇岩まで、人気の山小屋で楽しむ
アルプスの女王と呼ばれる燕岳直下の2712mにある燕山荘。ヨーロッパの山荘のような雰囲気あるここは、北アルプスの展望台として国内でも屈指の人気を誇る。山小屋の前庭に置かれたベンチは特等席。ここで一息つきながら眺める大パノラマは圧巻だ。燕山荘から頂上までは約30分。頂を目指しつつ、オブジェのような花崗岩も間近で見たい。

燕山荘
☎0263-32-1535(松本事務所)
営業日:~11月23日、年末年始 
料金:1泊2食付¥9800~ 

 
 
02. 白馬山荘

画像: 02. 白馬山荘

北アルプスの山嶺から湾内の夜景まで絶景尽くし
白馬岳の頂上直下、標高2832mに位置する白馬山荘。800名収容可能な山荘は、北アルプス一望にくわえ、日本海までのぞむ絶景を目当てに訪れたい。展望レストラン「スカイプラザ」では、ケーキやコーヒーのほか、生ビールやワインまで楽しむことができるので、夜は富山湾の夜景とともに美酒に酔いしれる極上のひとときが待っている。

白馬山荘
☎0261-72-2002(白馬館)
営業日:~10月15日(2016年度)
料金:1泊2食付¥9800~、素泊り¥6800 

 
 
03. 赤岳鉱泉

画像1: 03. 赤岳鉱泉

温泉付き山小屋で絶品ステーキはいかが?
南八ヶ岳の標高2000m付近にある温泉付き山小屋の赤岳鉱泉。旨味たっぷりの名物ステーキをはじめ、鍋や焼き魚など山小屋とは思えない豪勢なディナーが評判。6種類から選べるカレーや、雨の週末限定のスウィーツメニューも。温泉は夏季限定。
 

画像2: 03. 赤岳鉱泉

赤岳鉱泉
☎090-4824-9986
営業日:通年
料金:1泊2食付¥9000~、素泊り¥6000~ 

 
 
04. 至仏山荘

画像: 04. 至仏山荘

尾瀬の山小屋泊でゆったりと花を愛でる
季節の花々が咲く湿原と木道が続く尾瀬ヶ原。その玄関口にあたるエリアに至仏山荘がある。こちらは、日本百名山のひとつ至仏山登山のベースとしても、尾瀬の動植物観察の拠点としても人気の山小屋。バスの乗り入れがある鳩待峠から下っていく道を約1時間歩けば到着するので、気軽に訪れることができる。山小屋泊でゆったりと散策を楽しみたい。

至仏山荘
☎0278-58-7311
営業日:~10月23日(2016年度)
料金:1泊2食付¥8500~、素泊り¥5500~ 

 
 
05. 白馬鑓温泉小屋

画像1: 05. 白馬鑓温泉小屋

源泉掛け流しの雲上温泉へ
古くから続く源泉掛け流しの雲上温泉には、混浴と女性専用の露天風呂のほかに足湯もあり。朝は御来光と雲海を眺めながら、日没後は満天の星空の下で。山小屋までの道のりは5時間ほど。急勾配もあるが、苦労した分だけ格別な気分に。
 

画像2: 05. 白馬鑓温泉小屋

白馬鑓温泉小屋
☎0261-72-2002(白馬館)
営業日:~10月1日(2016年度)
料金:1泊2食付 ¥9800~、素泊り ¥6800 

 
 
06. 八ヶ岳オーレン小屋

画像1: 06. 八ヶ岳オーレン小屋

登山後のご褒美は、おしゃれな山小屋
馬肉のすき焼きや馬肉のしゃぶしゃぶ、それに八ヶ岳高原野菜を使った郷土料理もあれば、昼はボルシチも! それにくわえて、山並みを眺めることができる檜風呂や、風呂上がりの薪ストーブを囲んでの楽しいひとときは、またひとしおだ。

画像2: 06. 八ヶ岳オーレン小屋

八ヶ岳オーレン小屋
☎0266-72-1279
営業日:~11月中旬(毎年)
料金:1泊2食付¥9000~、素泊り¥5500 

 
 
07. 黒百合ヒュッテ

画像1: 07. 黒百合ヒュッテ

標高2400mの山小屋でミュージック・ヒーリング
北八ヶ岳の黒百合平にある林に囲まれた山小屋。高山植物のクロユリが咲き誇る風景も人気だが、ほぼ毎月開催されるジャズやピアノ、フルートの演奏会も有名。山時間がまた優雅なひとときになるイベント情報は、ホームページで随時更新。
 

画像2: 07. 黒百合ヒュッテ

黒百合ヒュッテ
☎0266-72-3613
営業日:通年 
料金:1泊2食付¥8300~、素泊り¥5300~ 

 
 
08. 尾瀬沼畔長蔵小屋

画像1: 08. 尾瀬沼畔長蔵小屋

尾瀬沼の幻想的世界に誘われる
昔ながらの風情ある佇まいで、館内にもシックな雰囲気がただよう尾瀬の山小屋。すぐそばには尾瀬沼が。早朝の朝靄に包まれる沼畔、夕暮れどきのピンクにそまる沼畔。どちらも厳かで静謐な情景に、幻想の世界に誘われていく。
 

画像2: 08. 尾瀬沼畔長蔵小屋

尾瀬沼畔長蔵小屋
☎0278-58-7100
営業日:~10月下旬
料金:1泊2食付¥8640~、素泊り¥5940~ 

 
 
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●情報は、FRaU2016年8月号発売時点のものです。
Photo:Masaru Furuya Composition:Yusuke Oshima

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