富山県氷見市の小さな丘の上にあるワイナリーSAYS FARM。地元の食材を使って食事をつくり、泊まる。3人の女子旅のはじまり。
 

旅をしたのは……
maaさん
料理人。フランスに憧れ料理の道に。乾物屋である実家の出汁を使った和食が得意。
Instagram:@maatamagosan
 
平野紗季子さん
フードエッセイスト。著書に『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)がある。
Instagram:@sakikohirano
 
小谷実由さん
ファッションモデル。愛称はおみゆ。趣味は純喫茶巡りで、猫をこよなく愛す。
Instagram:@omiyuno

 

冷えた白桃フォークでつついて
夜更けのおしゃべりどこまでつづく

画像1: 冷えた白桃フォークでつついて 夜更けのおしゃべりどこまでつづく

夜空に星が輝くころ、お風呂に入って、ベッドに転がって、フルーツを食べながらいろんな話をした。ここはいいところだねえ、そうだねえ。ゲストハウスの第一印象は、ここかしこに置かれた調度品やアンティークの家具が彩る空間ゆえの「オッシャレ~」だったけど、一日をゆっくり過ごすうち、おしゃれというより心地のよい場所なのだとわかった。
 

画像2: 冷えた白桃フォークでつついて 夜更けのおしゃべりどこまでつづく

大きなベッドもすべすべシーツに素足をすべらせる感覚も、柔らかくて清潔な寝具も、すべてに棘がなくするんと体に馴染んでいく。この家自体がまるで、音程を一切外すことのない歌手の美声にそっと全身を預けているような安心感。無理なんかしなくていい。いくらでもリラックスすればいい。心を本来の心に戻せるような時間が静かに流れていた。真夜中にそっと外に出てみる。夏の夜の澄んだ空気が肺に透けていく。丘から見下ろす氷見の街はきらきら輝いて、だけどそれは宝石というよりは宝物のような、切なくて優しい光だと思った。

 

パンとスープが光に染まる
外のテラスで朝ごはん

いつもはiPhoneに叩き起こされる私がアラームより早く目覚めた。ふわっと体が軽い。ニワトリが鳴いてる。まるで童話の世界みたいに出来過ぎだ。洗面所で歯を磨いていたらおみゆが隣にやってきて、いい朝だねと言い合った。この感じ、なんだか修学旅行を思い出す。改たまった言葉や無理な教えはないけれど、背負っている大切なことから一旦解放されて、もっと大切なことに包まれる。そんな大きな学びに今、触れているような気がした。
 

画像: パンとスープが光に染まる 外のテラスで朝ごはん

朝ごはんは外のテラスで食べながら、少し恋の話をしたりした。それからバラを見に行こうと言って、みんなで丘を下った。日差しは強かったけど、そんなことより自然の中に溶けていたかった。あっという間にお別れの時間はやってくる。もっとここにいたいと寂しがる私に「これ以上いたらロスになっちゃう。一日だけでむしろよかったよ」とおみゆが言った。たしかにそうかもしれないね。みるみる遠ざかるワイナリーを車から眺めながら、またいつかここに戻ってこようと、心に決めていた。
 

画像: ルレクチェの手作りジャムをフォカッチャに塗って。朝の光に輝く朝食たちよ…。

ルレクチェの手作りジャムをフォカッチャに塗って。朝の光に輝く朝食たちよ…。

 

SHOP&GALLERY

左・SAYS FARMロゼ2016 右・SAYS FARMオジコ シャルドネ2016 共に¥2571(税込み)。
 

SAYSFARMオリジナルポプリ。
 

姉妹ブランド「つりや」の瓶詰めも買えます。
  

SAYS FARM(セイズファーム)
富山県氷見市余川字北山238
☎0766-72-8288
東京からはまず北陸新幹線でJR新高岡駅へ(約3時間)。新高岡駅から、今回食材の買い出しをした氷見漁港場外市場「ひみ番屋街」までは車で約30分。そこからセイズファームまでは、さらに車で約30分。電車で向かう場合は、JR氷見駅が最寄りで、そこから車で約20分。

 
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●情報は、FRaU2017年9月号発売時点のものです。
Photo:Koichi Tanoue Text:Sakiko Hirano Model:Miyu Otani , Maa

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