ひとり暮らし。パートナーと。家族で……。住まう人たちのかたちは違えど、みんなが自分らしく暮らしを営むリノベーション。大げさでもなんでもなく “家が変わると人生が変わる!”

扉を開けた瞬間、ここが日本であることを忘れる。ヘリンボーン床の廊下を進み、リビングを目にしても、その感覚は裏切られない。今回は、洗練とクラシックが溶け合うパリムードな白澤邸をご紹介。
 

白澤邸
家族構成:3人(妻、夫、息子8歳)
平米数・間取り:100㎡/3LDK
施工会社:SHUKEN HOUSE REFORM
築年数:46年

 

こだわりと愛のある
時をかける都会の家

画像: こだわりと愛のある 時をかける都会の家

都心のヴィンテージマンションにある白澤邸。真四角じゃない変わった外観など、今の時代ではまずない非効率な設計に惹かれたという。ただ物件自体は事務所として使われていた味気ないスペース。その購入を後押ししたのは、リノベできる自由度だった。パリに住んでいたことのある白澤さんならではのエスプリが、部屋のディテールに息づいている。

「施工業者には形にすることだけをお願いして、デザイン案や資材、パーツのセレクトは自分でやりました。指定も細かくて、例えばこのオークの床材。板を直角ではなく、自然なニュアンスが出るように丸く切ってもらったんです。削りすぎるとホコリがたまるので、角度まで細かくお願いしました。やっぱり家だから使い心地が大切。アンティークのドアにも憧れたけど、壊れやすいことを考えると新しい物を少しアンティーク加工して、あとは住んでいくうちに一緒に年を取る “エイジング” を楽しみたいと思ったんです」

エイジング。彼女は時の流れとともに身につく美しさを知っている。それをブランドや値段ではなく、自分のものさしで価値を決められることも。

「このシャンデリア、ユーズドで3万円弱だったんです。ガラクタ屋さんのようなところで雑然と置いてあって。でも、その時探し続けていた私の理想そのものだった。世の中には使い古されて価格が落ちた、でも実は素敵なものがいっぱい。ブランドや値段というフィルターを通して物を見るだけでは気づかないことが、たくさんあるんですよね」

古いものに自分スタイルを掛け算する。そしてまた息吹が与えられて創造につながることを教えてくれる邸宅だ。

 

エイジングこそ
心地よい家づくりに必要な要素

画像1: エイジングこそ 心地よい家づくりに必要な要素

元々あった太い支柱を取り払い、開放感のあるリビングダイニングが完成。壁から天井にかけてはグレー~白の濃淡をつけた塗装で高さを実現。
 

画像2: エイジングこそ 心地よい家づくりに必要な要素

パントリーの入り口はアーチ形で柔らかさも演出した。床のオーク材やキッチンテーブルの大理石などの天然素材が、暮らしとともに味わい深くなっていく。

 

こだわったのは個々の部屋よりも
リビングの心地よさ

画像: こだわったのは個々の部屋よりも リビングの心地よさ

リノベ当時、ここだけは1ミリも諦めたくないとこだわったリビングは、中央のマントルピースを囲んで自然とみんなが集まる空間となった。モールディングの幅にも一本一本こだわったというだけあり、変化に富んだ奥行きのある空間が完成。

 

扉の向こうに家族の
存在を感じる子供の空間

画像: 扉の向こうに家族の 存在を感じる子供の空間

リビングから夫婦の仕事スペースを挟んでつながる子供部屋。大人なインテリアのリビングが子供部屋と程よい距離感にあるのが印象的。それぞれが自立しながら、ちょうど良い距離感で過ごしている。

 

アーティスティックに機能的に
壁を生かして使うという選択

壁の見せ方が実に巧みな白澤家。エントランスの壁は、日本全国のアンティークショップに聞いて巡り合ったという大きなミラーが広さをより強調している。洗面所の壁はタオルハンガーを縦に2本取り付け、複数枚をセットできるようになっている。

 

服を愛し、服に愛される人の
フォトジェニックなクローゼット

ファッションエディターのクローゼットとなれば服や小物で雑然と……と思いきや意外にもすっきり。秘密はスペースを効率よく使った収納棚。
 

画像: 服を愛し、服に愛される人の フォトジェニックなクローゼット

フランス語で書かれた引き出しのラベルが可愛い。

 

外と中をゆるやかにつなぐ
アトリエのような一室

画像: 外と中をゆるやかにつなぐ アトリエのような一室

居住空間としてはかなり広いエントランス。壁を抜いて広がりを作ったスペースの横には、ミーティングルームになる予定の可愛いお部屋が。あえて中を見せるガラス窓のドアがアクセントに。

 

こだわりがつまったパーツたち

白澤さんがアンティークショップを巡り一つ一つセレクトした真鍮のパーツ。この本物感がアンティークなパリのアパルトマンの雰囲気を後押し。時を経て変化する色みが素敵。すべてのドアに付くナンバーは、尊敬する偉人のバースデーや家族の記念日なんだとか。

 

白澤邸のリノベが完成するまで……

施工現場には毎日足を運んだ。「ペインティングパーティー」と題して友人や子供達にも手伝って塗ってもらったドアには、みんなでワイワイと作り上げた思い出が一枚一枚に刻みこまれている。

 
●情報は、FRaU2017年10月号発売時点のものです。
Photo:Mai Kise Composition:Yuki Miyahara

 
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