リノベーションの第一関門は、中古物件の購入。マンションなのか、戸建てなのか、リノベできる物件なのか……。住宅ローンの手続きなど、お金の点でも分からないことばかり。リノベの基礎知識は、ちゃんと知っておきたい! というわけで、失敗・後悔しないためのリノベ・ノウハウをご紹介!

リノベーションできる部分はマンションと戸建てとでは異なる。マンションは、共用部とみなされる玄関ドアやバルコニーなどは変更不可な事も。戸建ては法規上の制限を守れば比較的自由に変えられる。
 

お話を伺ったのは……
フィールドガレージ 代表 
原直樹さん 
 
不動産仲介担当 
鹿島奈津子さん
 
リノベーションを中心とした設計・施工、リノベ前提の中古物件の不動産仲介も展開。オーダー家具の製造・販売も手掛ける。

  

景色を楽しめるキッチンに憧れていたのに
水回りの配管を動かせず断念!

マンションの管理規約で、キッチンの給排水管の位置変更はできないこと判明! 憧れの、リビングダイニング一体型オープンキッチンは叶わず……。

画像: 景色を楽しめるキッチンに憧れていたのに 水回りの配管を動かせず断念!


【ここが大事!】

間取りの変更できる・できないを細部まで確認しておく
マンションは、柱や梁で支えるラーメン構造(※1)の場合はスケルトンリノベが可能だが、壁が構造体の壁式構造(※2)だと間取りの変更に制約がある。戸建ての場合、在来工法はほぼ壁を撤去できてリノベの自由度は高いが、2×4工法(※3)は壁が構造体であるため、基本的に壁の撤去はできない。
 
※1 ラーメン構造:ラーメンとはドイツ語で「枠」を意味する。RC構造、鉄骨構造などで柱と梁が一体化した構造のこと。
※2 壁式構造:鉄筋コンクリート造の一種で、柱や梁がなく、壁だけの構造のことを指す。
※3 2×4(ツーバイフォー)工法:厚さ2インチ×幅4インチの角材で構成された枠組に、構造用の合板を打ち付けたパネルによって、壁や床を構成する工法。

 
 
◆マンションの場合……

画像: ◆マンションの場合……

△ 天井を高くして開放的に
天井裏に余裕があれば天井板を抜いて高くすることは可能。最近は軀体を現(あらわ)にしたラフな仕上げも人気。

◯ 照明やコンセントの移動
増設する場合、電気容量をオーバーしないように注意することが重要。

✕ 共用配管の移動
住戸内ではあるものの、給排水管、ガス管、電気配管などのパイプ類の移動は不可。

✕ 窓サッシの交換
共用部のため交換はNGだが、内側に付ける二重窓はOK。ガラス交換は管理組合に確認を。

✕ バルコニーの造作
共用部であり避難通路にもなるため、手を加えることは不可。手すりの塗装もNGだ。

✕ 玄関ドアの交換
外側は共用部となるため、交換はNG。しかし、ドアの内側を塗装することはOKだ。

△ 間仕切り壁を取り払う
いくつかの壁が構造体となっている壁式構造の場合は、撤去できない壁があるので確認を。

△ フローリングに張り替え
管理規約には、遮音のためカーペット以外はNGと定めている場合もあるので事前確認を。

 
 
◆戸建ての場合……

画像: ◆戸建ての場合……

△ 吹き抜けの新設
建物の強度をしっかりと確保する必要があるため、構造によっては可・不可がある。

◯ ロフトを新設する
高さや面積に制限はあるものの、ロフトをつくれば、収納スペースなどに活用できる。

◯ 外壁を替える
色や材料の変更OK。ただし、塗り替えなどのメンテナンスは10~20年サイクルで必要。

△ 間仕切り壁を取り払う
木造軸組工法(※4)の在来工法は自由度が高いが、同じ木造でも2×4工法は壁が撤去できない場合も。
※4 木造軸組み工法 木造伝統構法に近代の構造力学的な考え方を取り入れ、土台・柱・梁・桁・筋かいなどの軸組で建物を支える工法。

◯ デッキの新設
延べ床面積に算入されないため、敷地に余裕があれば設置可能。

◯ 耐震性の向上
築古の物件になるほど、柱や梁を補強する、基礎に手を加えるなどは重要ポイントとなる。

◯ 水回りの移動
上下階の移動は可能。ただし、大幅な位置変更はコストアップの要因になるので要注意。

◯ 断熱性の向上
床や壁、天井に断熱材を充塡すれば、断熱性能がアップして、心地よい住まいが実現。

 
 
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●情報は、FRaU2017年10月号発売時点のものです。
Text:Hiromi Matsubayashi Comic:Masami Kuroki

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