忙しい毎日を送るからこそ、 帰って来たくなる食卓がある。もともと好みも異なるはずの二人が、同じように食べて暮らすのだ。キッチンや食卓には夫婦のカタチが見えてくるはず。今回は私の料理友達のお宅を訪問です!

 

今回のご夫婦は……

井口泰志さん・ミンさん

画像: 取材中もいい子だった、モモちゃんと一緒に。

取材中もいい子だった、モモちゃんと一緒に。

泰志さんはTV局に勤務、ミンさんはフードコーディネーターとして活躍中。9歳になるチワワのモモちゃんと3人暮らし。

 

広いキッチンに託す
私たち家族のこれからのかたち

画像: 広いキッチンに託す 私たち家族のこれからのかたち

韓国出身で、現在はフードコーディネーターとして活躍中の井口ミンさん。夫の泰志さんはTV局にお勤めと、こちらもなかなかの多忙夫婦です。ミンさんと私は、私の料理教室にミンさんが来てくれたことから知り合い、ほかにもいろいろなご縁が重なって、今では家族ぐるみのお付き合いに。料理から繫がった私たちですが、実はミンさん、若い頃はまったく料理ができなかったんだとか。

ミンさん:「20歳まで親元で暮らしていて、料理はたまに手伝うくらいだったので。夫と付き合ってすぐの頃、手作りごはんをご馳走しようとチヂミを作ったら、ただの “小麦粉焼き” みたいなのが出来上がって(笑)」

泰志さん:「あれはまずかった……(笑)。だから今、ここまで上手くなったのは本当にすごいと思いますよ」

 
ミンさんにそんな時期があったなんて……。では、そこから料理の道を目指すようになったきっかけは?

ミンさん:「大学を休学してロンドンで暮らしていた時、当時住んでいたシェアハウスのみんなと毎日一緒にごはんを作って食べていて、それが本当に楽しかったんですよね。もともと写真が好きで、いつもその料理を写真に撮っていたのですが、その時にふと “こういう仕事ないのかな” と思って」

 
その後、日本でフードコーディネーターの養成スクールに通い始めたミンさん。料理の勉強のために2回留学した時も泰志さんは日本で待っていてくれたのだとか。ミンさんの料理の歴史を全部見てきているんですね! そんな泰志さんが、ミンさんの料理で一番好きなのは何ですか?

泰志さん:「タッカンジョンかな、韓国の甘辛い鶏の唐揚げ。鶏肉が好物なのもあって大好きなんです」

タッカンジョン美味しいですよね、私も大好きです! 以前ミンさんにレシピを教わって作ったことがあるけど、正直、ミンさんが作るほうが美味しかった(笑)。肉の揚げ加減も絶妙で、あれはまさしくミンさんの味だなあ。

ミンさん:「でも、普段は本当に簡単なものばかりですよ。昔は勉強中だったこともあって常にこだわって作っていたけど、今は仕事で満足しているから。撮影で余った食材を使って、ちゃちゃっと済ませてしまったり」

それはうちもそう。料理の仕事をしていると “普段のごはんもすごそう” って思われがちだけど、家ごはんは家ごはん、なんです。

 
普通のお宅じゃ持て余しそうな広いキッチンは、はじめから現状のようにリノベーションされていたもの。そこに作業台と、シンクの後ろにも棚を入れ、撮影もOKな作業スペースを確保。でも、ミンさんにとってはまだ途中段階なのだとか。

泰志さん:「ここに僕のこだわりは1ミリもないですね(笑)。今は自分で料理をすることも全くないし、どこに何があるのかも全然わかんない」

ミンさん:「あ、でも洗い物はしてくれるのですごく助かっていますよ」

泰志さん:「たしかに、洗うのは好きですね。何も考えなくていいし、手さえ動かしてればどんどん片付いていくのが、なんか気持ちいいんですよ」

 
それぞれ仕事が忙しいお二人。並んで洗い物をする何気ない時間も、日々の大切なコミュニケーションになっているんですね。

ミンさん:「最近は随分落ち着きましたが、以前は週に一度でも一緒に夕食をとれればいいほう、なんて時期も。それにコーディネーターやスタイリストは外での仕事になるので、今後子どものこととかも考えると、家でできる仕事はないかな、と。仕事の幅を広げることで、 家族で過ごす時間ももっと増やせたらいいですね」

 
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PROFILE

SHIORIさん
料理家。料理教室を主宰しながら、TVや雑誌などで幅広く活躍。近著に『SHIORIの旅するおうちごはん』(マガジンハウス)。

 
●情報は、FRaU2017年10月号発売時点のものです。
Photo:Masaru Furuya Text:Megumi Yamazaki

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