本は読みたいけど、自分で選ぶのは難しい……。そういうときこそ、人に聞いちゃいましょう。今回は女優・門脇麦さんが、これまでの人生で出会った本と、その魅力を紹介してくれます。

 

門脇麦さんが語る
私の読書遍歴

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昔から、特に母親から「本を読みなさい」と言われていました。母は、私がまだ文字が追えないくらいの頃から夜寝る前に読み聞かせをしてくれたのですが、読むのは絵本ではなくて、アレクサンドル・デュマ・ペールの小説『巌窟王』だったり、赤川次郎さんの小説だったりで。そんな環境のため、自然と読書をするようになりました。

小学生の頃は図書館で借りられる最大数の10冊を借りて、1週間で読んではまた借りてという生活でした。『長くつ下のピッピ』や『やかまし村の子どもたち』のような児童文学や、『ファーブル昆虫記』、江戸川乱歩シリーズ、シャーロック・ホームズなどは一通り図書館で借りましたね。

当時は、思い込みが激しく、常に自分は童話の中の主人公だ!と信じていたので、たとえばお風呂掃除をしながらシンデレラ気分を味わったり、想像の世界に置き換えると、嫌なことも不思議と苦に感じない子どもでした。

中学に入ると、難しいものに手を出そうという気持ちが芽生えて、純文学を読み始めます。今いち難しいなと思いつつも、その頃は “純文学を読んでいる私” にブランドを感じていたので(笑)そのまま突き進み。

それで高校生になると、『夜行巡査』で知られる泉鏡花や恋愛小説にも手を出し始めます。世界史や日本史も教科書より本で読んだほうが面白いと思い、歴史小説や高橋克彦さんの小説を読んだりもしました。放課後はバレエをやっていたので、一体いつ読んでたんだろう。授業中とか、合間に読んでいたんだと思います。

そこから大人になるまで、今お仕事で関わっている、映画の原作にもなるような小説を全く読んだことがなかったんです。今野敏さん、恩田陸さん、上橋菜穂子さん、宮部みゆきさん、西加奈子さん、川上未映子さん、角田光代さんなどの作品は、大人になって、仕事を始めてから読むようになりました。

 

思い込みの枷を外して、
自由になれるのが読書の醍醐味

画像: 思い込みの枷を外して、 自由になれるのが読書の醍醐味

言葉を扱う女優という仕事をしているからか、普段の自分が持っている言葉だけで生きていると狭苦しくなるときがあるんです。現代劇は使う語彙の数もバリエーションもそれほど多くないので、自分の世界が狭くなる気がしてしまうんですよね。

本を読むと、普段自分が考えているものとは違う組み立ての文章と出会えるので、たとえ物語が好みじゃなくても、それだけでワクワクします。そういう意味でも、今は本を積極的に読むようにしていますね。演技に役立てようということでもなくて、視野が狭くなっていることをちゃんと自分に認識させるために読む。結局、私が私だと思っていることは、自分を守るために自分で勝手に決めつけている定義なので、その枷が要らないなといつも思っていて。

読書は、その枷を取り払ってくれる一つのツールなんですよね。たとえば一文、考えたこともないような言葉の並びが頭に入ってくるだけで、パカっと開く。そんな見方もできるんだ!と思えることが、私には大事なのかもしれません。

 

PROFILE

門脇 麦 Kadowaki Mugi
1992年、東京都出身。女優。公開中の小池真理子原作、岸善幸監督映画『二重生活』で主演を務めるほか、又吉直樹原作のNetflixオリジナルドラマ『火花』ではヒロインを演じる。

 
●情報は、FRaU2016年8月号発売時点のものです。
Photo:Ayumi Yamamoto Styling:Kentaro Higaki(little friend)Hair&Make-up:Naoki Ishikawa Text:Tomoko Ogawa Edit:Ryuji Ogura

 
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