物件や予算などの条件をクリアしながら、理想を実現していくのがリノベーション。内装業者や施工会社に任せっぱなしにするのではなく、好みのパーツを自力で探し出したり、仕上がりの表情にこだわるために、既存のものを使わずに手を加えたり。

オンラインのセレクトショップ「MAVUNO」を営む渡部美穂さんのご自宅には、素敵なリノベーションを叶えるためのポイントがたくさん詰まっていました。

 

渡部家の顔とも言える
素敵な窓飾りの正体は……?

画像: 渡部家の顔とも言える 素敵な窓飾りの正体は……?

渡部家は、もともと印刷工場だった3階建ての物件。1階を経営しているセレクトショップのサロンにし、2階・3階を住居としている。印象的な窓の装飾は、なんとガレージ用のシャッター。

「工場だったときの名残りで、玄関のドアがガラスなんです。防犯上、心配なので鉄の扉をつけたかったんですが、構造的に無理があって。それで内側にシャッターを取り付けることを思いつきました。ガレージ用のシャッターを黒くペイントしたら格好いいなと」(渡部美穂さん・以下同)

無国籍な表情がなんとも素敵。

 

しっとりと風情のある
ダークグレーの床

画像: しっとりと風情のある ダークグレーの床

光が差し込んだときの床に落ちる影も美しい。マットな質感の黒い床は、炭を塗り込んでいる。

「1階はサロンがあるため、靴を履いたまま入れるようにしています。だから見た目重視でやってみたのですが……。触るだけで炭がついてしまうので、ちょっと困っているところ(笑)。猫が歩くと、足跡がついちゃうんですよ」

 

ニュアンスを出すために
こだわった壁の塗り方

画像: ニュアンスを出すために こだわった壁の塗り方

本当はフランス漆喰にしたかったという壁。高額になってしまうので普通の漆喰に墨を混ぜ、ムラ仕上げにしてもらった。

「リノベーション会社には伝えていても、施工するのは現場の職人さんたち。最後のほうは顔を見るだけでうんざりされるくらい、しつこくしつこく、希望の仕上がり感を伝えました」

毎日暮らし、長く住む家だからこそ、妥協は禁物。自分なりのこだわりを伝えることで、納得のいく家になる。

 

元の建物の構造を利用した
シュークローゼット

画像: 元の建物の構造を利用した シュークローゼット

業務用に設置されていたエレベーターは撤去して、あいた空間をシュークローゼットにしている(本誌参照)。室内にある部屋だけど、外で使う靴やレインコートなどを置く場所ということが伝わってくるのは、屋外用の小物を効果的に使っているから。靴の泥落としを床に置き、フラワーベースを傘立てに。マドエレンの樹脂琥珀のルームフレグランスを入れているのは、雨ざらしにして錆びたガーデニング雑貨。

 

色数を抑えた
インテリアに植物が映える

画像: 色数を抑えた インテリアに植物が映える

2階の1室をリビングに。ヘリンボーンの床に大きめの観葉植物(世話は夫の担当)、インダストリアルなテイストのシェードなど、ユニセックスな雰囲気。

「夫は基本的にはまかせくれましたが、私の好みだけだと装飾的になりすぎるので、夫に確認することでバランスをとっています」

壁には、レンガを白くペイントして貼っている。

「最初から白いレンガもあるんですが、のっぺりとした風合いが嫌で。茶色いレンガを貼ってから、白くペイントしてもらいました」

 

イメージソースは
じっくりと集めておく

画像: イメージソースは じっくりと集めておく

渡辺さんは自称・検索魔。昔からインテリアが好きで、洋書やネットなどでイメージ画像をスクラップしていたのだそう。リノベーション時には、理想に合うパーツをひたすら検索。品番やメーカーを施工会社に伝えて、取り寄せてもらった。

「アンティークショップのドアや、海外のパーツなどは通販で購入しました。日本に代理店があるものでも、自分で輸入すれば大幅に安くなるので」

 

予算と理想のバランスも
リノベ成功のカギ

画像: 予算と理想のバランスも リノベ成功のカギ

壁に窓をつけることで、部屋全体に光が回り、明るくなった。らせん階段は、工場時代からもともとあったもの。手すりを交換するのは莫大な費用がかかるため、色を塗り替えることで妥協した。

「リノベーションはどうしても見積もりをオーバーしてしまうもの。だから最初に3割くらい安い予算を伝えておきました」

 

個人輸入で理想のパーツを
安く手に入れる

画像: 個人輸入で理想のパーツを 安く手に入れる

2階のトイレは、エレベーターだった場所。広々としたスペースを、無機質な洗面台やタイルで清潔感のある空間に。洗面台は品番を調べ、カナダのオンラインショップで取り寄せた。

「無事に届くのかなと少し不安だったので、最初は鏡やフックなどの小物をいくつか買ってみて確認しました」

壁に貼っているのは、ニューヨークの地下鉄などで使われているサブウェイタイル。自分で探したものを、業者に取り寄せて施工してもらった。斡旋業者のものしか取り扱わない業者もいるので、施工会社を決めるときは、自分で見つけたパーツを使ってくれるところを探したのだそう。

 

家族にとっての居心地を
常に考えて

画像: 家族にとっての居心地を 常に考えて

いちばんこだわったのは3階のバスルーム。

「業者には上の階にはユニットバスをと勧められたけれど、思い描くバスルームにしたいから在来法にして欲しいと絶対に譲りませんでした」

ガラスのドアや、洗練されたデザインのシャワーヘッド、床のヘキサゴンのタイルなど、外国のホテルのよう。

「NYテイストのモノクロのヘキサゴンタイルだと夫がおしゃれすぎると嫌がるので、バスルームにも使える無地の真っ白のヘキサゴンタイルを必死で探しました」

 
Photo:Yumiko Miyahama Composition:Shiori Fujii

 
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