忙しい毎日を送るからこそ、帰って来たくなる食卓がある。もともと好みも異なるはずの二人が、同じように食べて暮らすのだ。キッチンや食卓には夫婦のカタチが見えてくるはず。今回は奥様がマンガの編集者、ご主人は専業主夫という岸さんご夫婦を訪問です!

 

今回のご夫婦は……

岸謙一郎さん・佑美さん

画像: 今回のご夫婦は……

学生時代の友人から交際に発展、2007年に結婚。佑美さんの妊娠をきっかけに、謙一郎さんは当時勤務していた販売の仕事を退職、専業主夫に。5歳の長男・和歩君と3人暮らし。

 

ゼロからの料理はまだまだ修業中
日々奮闘するこの場所が
僕の新しい舞台

画像: ゼロからの料理はまだまだ修業中 日々奮闘するこの場所が 僕の新しい舞台

もとは大学の同級生というお二人、長年の友人同士からふとしたきっかけで交際に発展したそう。2ヵ月目で早くもプロポーズされたそうですが、妻の佑美さんは結婚についてあまり考えていなかったのだとか。

佑美さん:「私は当時28歳の時で、すっかり仕事が楽しくなっていたので。“結婚や出産で仕事のペースを抑えたりはイメージできないかも” と伝えたら、彼は “自由にしていいよ” と。私は自分のやりたいことを優先したいタイプで、それを分かってると言ってもらえたのは大きかったですね」

 
そして結婚とほぼ同時に妊娠が判明。専業主夫という選択肢は、この時に考え始めたそう。

謙一郎さん:「当時の僕の職場が横浜で、勤務時間も長いし毎日帰りが遅かったので、これとマンガの編集者では2人だけでの育児は絶対やっていけない、と。最初はベビーシッターも考えましたが、自分の母が専業主婦だったこともあって、小さいうちから人に預けることに何となく抵抗があったんですよね。じゃあ僕がライフプランを変えてみようかなと」

佑美さん:「 “仕事辞めてもいい?” と訊かれたので、私は “いいんじゃない?” って(笑)」

 
謙一郎さんはお子さんが生まれる1ヵ月前に退職。1ヵ月間はお二人でゆっくり過ごされたそうです。お子さんが生まれてからは完全に謙一郎さんが家事を担当。子どもの生活に合わせた現在の家事分担は夫8:妻2だそう。

佑美さん:「休日は私ももちろんやりますが、平日は朝食の片付けと洗濯とたまの夕食づくりくらい。会社に行くまでにできることだけで、後は全部お任せですね」

 
幼稚園のお弁当も作っているという謙一郎さん。ただ、専業主夫になってから数年が経つものの、料理は今でも苦手なのだとか。

謙一郎さん:「ずっと実家暮らしだったので、最初は味噌汁に出汁を入れるのも知らなかったです(笑)。じゃあどうしているのかというと、よく、食材炒めて入れれば完成、みたいなやつあるじゃないですか。あればっかりですね。あとは料理本も苦手で……。“ひとつまみ” とか “少々” とか、それが分からないから見てるのに!って」

 
この意見、とくに理系の男性からもらうんです。だいたいの女性は多少の料理経験はあるからか、計る手間がないほうが圧倒的に喜んでくれるのだけど……。うーん、勉強になります!

謙一郎さん:「なので僕が夕食を作るのは週2回くらい。1回は実家に母の料理をもらいに行って、あと2回は奥さん、残りは外食やお惣菜で済ませてしまうことが多いです。でも料理を食べた時の子どもの反応が、僕の料理と、母や奥さんのとでは全然違うんですよね。それでも子どもなりに気を遣って、最近は『これは誰が作った料理?』って先に聞いてくるんですけど(笑)」

 
それはちょっと悲しいですね……。

佑美さん:「冷蔵庫にある食材で代用するのもそれこそ初心者には難しくて、毎回食材を使い切れないのも本人にはストレスみたいです。ただ私から家事を頼むことが多いのに、買い物にまで指示を出すのはさすがに気が引けて。家の中の空気も悪くなるし、彼のペースを壊すのはよくない気がするので」

 
佑美さん、ご主人のことちゃんと気遣って見守っているんですね! 食材を使い切るのが大変なら、1回分の材料が揃った宅配キットなどはどうかしら? 最初はとにかく美味しく作ることを優先して、「美味しい!」と言われる経験を積めば、どこかで楽しさ、面白さのスイッチが入ると思うのだけど……。どうせやるなら楽しい方がいいですものね。謙一郎さん、頑張れ!

とっても明るいお二人。取材中も笑いが絶えませんでした!

 

PROFILE

SHIORIさん
料理家。料理教室を主宰しながら、TVや雑誌などで幅広く活躍。近著に『SHIORIの旅するおうちごはん』(マガジンハウス)。

 
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●情報は、FRaU2017年11月号発売時点のものです。
Photo:Masaru Furuya Text:Megumi Yamazaki

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