旅をする——。その目的は、一体何だろう。美味しいものに舌鼓を打ち、その場所でしか見ることの出来ない景色に感嘆し、漂う空気や香りまでもそっと記憶のうちに閉じ込める。そんな非日常の瞬間をもっと深く味わいたいのならば、更なる贅沢な時間を手に入れるためにほんの少し遠くへ足を延ばしてみるのはどうだろう。最終日、観光地を巡るだけでは得ることの出来ない忘れ難い思い出で、心のメモリーはきっといっぱいだ。

 

タクシートリップで台湾屈指の名湯へ

画像: 名前の由来は住所から。樹齢100年の楓の木を有する1500坪の敷地に、自然の景観を極力損なわないように建てられた。

名前の由来は住所から。樹齢100年の楓の木を有する1500坪の敷地に、自然の景観を極力損なわないように建てられた。

白い霧が晴れるとそこには楽園が広がっていた——。なんてまるでおとぎ話だけど、「VILLA 32」は、そんなことが現実にも起こり得ると証明してくれるような場所だった。

台北の中心街からほど近い北投温泉。良質なお湯を求めて、昔から湯治に訪れる人が絶えない。車を降りると、馴染みあるあの硫黄の香りに包まれた。もくもくと湯気が立ち上がっているのは北投温泉の源泉のひとつ、地熱谷。

【北投(ベイトウ)
台北市街地から車で約30分。タクシーが安い台湾なら、約350~400元(¥6000)程度というアクセスの良さで、観光客に愛されている。効能の違う3種類の源泉を持つことから湯治で訪れる人も多い。19世紀末にドイツ人によって発見され、日本統治時代には台湾初の温泉旅館が建てられた経緯もあり、どこか懐かしさを感じさせる温泉街。 

 
大人限定のクローズドな空間で
くつろぎのひとときを

画像: コンセプトである「隠れ家」を最高のものにするために、Bang & Olufsenの音響設備、Salvatore Ferragamoのアメニティ、HERMÈSの食器など、細部にまでこだわりが光る。

コンセプトである「隠れ家」を最高のものにするために、Bang & Olufsenの音響設備、Salvatore Ferragamoのアメニティ、HERMÈSの食器など、細部にまでこだわりが光る。

「VILLA 32」は、そのすぐ真裏に位置している。番地である「32」とだけ記された控えめなエントランスをくぐり抜けると、光が揺れる水面やそこに影を落とす背の高い木々、シンボリックな石やウッドデッキなどが印象的に使われた中庭が広がっている。まさに楽園。思わず感嘆の声が漏れた。

この贅沢な空間に、客室は5室のみ。オーナーの邱明宏氏はこの北投の素晴らしい環境に感銘し、主に家族が滞在するための施設を作ろうとした。自然のものを生かした建築は計算し尽くされ、喧騒から切り離されたプライベートなムードを演出する。
 

始めは会員制として営業をスタートしたが、今では一般客の宿泊と日帰り入浴を受け入れている。入館を16歳以上に限定した大人のリゾートだ。
 

メインは、なんといっても温泉。地熱谷の青硫泉と白硫黄泉の2種類を、天然の冷泉で適温に調節した良質な湯を堪能できる。とろりとなめらかな湯が、疲れやストレスを少しずつほぐしてくれる。
 

画像: 「The SPA」では「ダーマロジカ」を使い、症状に合わせて、東洋リフレクソロジーとヨーロッパのアロマセラピーを組み合わせたトリートメントが。オートクチュールのようなトリートメントにこだわっている。

「The SPA」では「ダーマロジカ」を使い、症状に合わせて、東洋リフレクソロジーとヨーロッパのアロマセラピーを組み合わせたトリートメントが。オートクチュールのようなトリートメントにこだわっている。

人々を癒やす魔法のような泉を擁する白い霧の中の楽園、それはおとぎ話の幻想ではなかったのだ。
 

画像: 大人限定のクローズドな空間で くつろぎのひとときを

VILLA32(ヴィラ32)
台北市北投區中山路32號
☎02-6611-8888
 
大浴場1980元、土・日・祝2580元(4時間の利用)
プレミアム洋室28000元(+サービス料10%)
「全身リンパマッサージ」4500元

 
●情報は、FRaU2018年3月号発売時点のものです。
Photo:Yoshiki Okamoto Text:Kazuko Moriyama , Rio Hirai Composition:Sachico Maeno Coordinate:Sachiko Tanaka

 

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