一番寒い時期も終わりが見え、そろそろ動き出したい季節。今年トライしたら楽しいこと、流行りの波が来ていることを旅、食、美容、インテリアetc. さまざまな角度から徹底リサーチ! 遠い、会員だけ、予約制、一点モノなどなど、今年はより限られたシチュエーションで、限られた人たちだけが楽しむモノ、コトがブームになっていきそう。この中からあなただけの楽しみが見つかりますように!

 

完全予約制・杉本博司監修
直島よりずっと近いポスト直島

小田原文化財団 江之浦測候所

画像: 全長70メートル「冬至光遥拝隧道」の静粛に包まれた中を通る、一筋の光。対面するように巨石が置かれていて、冬至の朝、陽の光が巨石を照らし出す。冬至のとき、ここを朝日がまっすぐ通る!

全長70メートル「冬至光遥拝隧道」の静粛に包まれた中を通る、一筋の光。対面するように巨石が置かれていて、冬至の朝、陽の光が巨石を照らし出す。冬至のとき、ここを朝日がまっすぐ通る!

冬至と夏至、その通過点である春分と秋分。古代人はまず自分自身の場を確認するためにその時と場所を観測し始め、それがアートの始まりとなった。現代美術作家の杉本博司氏が、その根源に立ち返るために設立した「江之浦測候所」。
 

画像: 冬至に朝日が昇る方角に向かって一直線に作られた「冬至光遥拝隧道」(写真はその天井部分で、“止め石” までは立ち入ることができる)。

冬至に朝日が昇る方角に向かって一直線に作られた「冬至光遥拝隧道」(写真はその天井部分で、“止め石” までは立ち入ることができる)。

構想10年をかけてついに2017年10月にオープンするも、完全予約の定員制。はやくも「予約がとれない」との噂だけど、運良く訪れられた人は次々に賞賛の言葉を口にする。実際そこに何があるのか。自分の目で確かめに行くしかない。
 

画像: 「光学硝子舞台と古代ローマ円形劇場写し観客席」は、冬至の軸線に沿って、檜のかけ造りの上に光学硝子が敷き詰められた舞台。

「光学硝子舞台と古代ローマ円形劇場写し観客席」は、冬至の軸線に沿って、檜のかけ造りの上に光学硝子が敷き詰められた舞台。

画像: 茶室「雨聴天」。千利休が目指した“侘び茶”の完成形とも言われている「待庵」を、杉本氏が写した茶室。掛け軸の書は杉本氏の作品。

茶室「雨聴天」。千利休が目指した“侘び茶”の完成形とも言われている「待庵」を、杉本氏が写した茶室。掛け軸の書は杉本氏の作品。

江之浦測候所を構成するのは、美術品鑑賞のためのギャラリー棟、石舞台、光学硝子ストラクチャー、茶室、庭園、門、待合棟などの建築物。
 

画像: 晴れた日は海に輝く陽の光が美しく、雨の日は雨の日で濡れていく石の様が美しいそうだ。

晴れた日は海に輝く陽の光が美しく、雨の日は雨の日で濡れていく石の様が美しいそうだ。

杉本氏が、代表作品である「海景」の発想を得た地である小田原。もともと蜜柑畑だった9496平米の広大な土地に、総面積にして789平米の建築物が作られた。
 

画像: 鎌倉にある臨済宗建長寺派の明月院の正門として室町時代に建てられた「明月門」。半壊や再建、移築など紆余曲折を経て根津美術館で使われていたものが、小田原文化財団に寄贈され江之浦測候所の正門として解体修理され再建された。

鎌倉にある臨済宗建長寺派の明月院の正門として室町時代に建てられた「明月門」。半壊や再建、移築など紆余曲折を経て根津美術館で使われていたものが、小田原文化財団に寄贈され江之浦測候所の正門として解体修理され再建された。

画像: 施設内には様々な種類・様々な組み方の石が。石好きは垂涎間違いなし。

施設内には様々な種類・様々な組み方の石が。石好きは垂涎間違いなし。

それぞれの建築や景石に使われているのは、小田原周辺で得られる素材や世界中から集めた貴重な考古遺産。建築様式も工法も、古代から現代までの様々な手法が取り入れられていて日本建築史の縮図とも言える。
 

画像: 「夏至光遥拝100メートルギャラリー」は海抜100メートルの地に立つ100メートルのギャラリー。中には杉本氏の作品が展示される。

「夏至光遥拝100メートルギャラリー」は海抜100メートルの地に立つ100メートルのギャラリー。中には杉本氏の作品が展示される。

完全予約制になっているのも、古代の人口密度を体感してほしいとの気持ちから。待合室で使われているインテリアなども杉本氏自身がデザイン。展示されている美術作品はもとより、建築・インテリアに至るまで、杉本氏の世界観を存分に味わうことができる施設だ。

小田原文化財団 江之浦測候所
神奈川県小田原市江之浦362-1
☎0465-42-9170
営業時間:[4~10月]10:00~、13:00~、16:00~の3部制[11~3月]10:00~、13:00~の2部制
休館日:火・水
入館料:3000円(中学生未満入館不可)
 
最寄りのJR根府川駅から無料送迎バスあり。日時指定完全予約制。予約は公式HPの専用フォームから。東京都内各駅→小田原駅→根府川駅→送迎バス

 
●情報は、FRaU2018年3月号発売時点のものです。
Photo:Yusuke Miyake Text:Rio Hirai Illustrations:Masayoshi Suzuki

 

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