よく『台湾の京都』、なんて言われている。台北から新幹線で約2時間。“台南” という名のとおり南部に位置するこの地は、かつて初の首府が置かれ、貿易盛んな港町として栄えてきた。今では歴史的建造物とモダンで洒落たものが混ざり合い、どこかノスタルジックなムードも魅力の一つだ。さらに数多くのローカルフード発祥の地でもあり、ここでしか食べられないものも目白押し! 旅ということを忘れてしまいそうなほど緩やかな時間の中で、のんびりと全てを味わい尽くそう。

台湾って、そもそも美味しいものだらけだ。なかでも、特有の歴史や文化が色濃く残り、“美食の街” とも評されている台南では、朝食にスイーツ、小吃(シャオチー/一品料理)も……と欲張って、「1日3食じゃ食べきれない」状態に陥る。そんな一食一食が貴重な状況の中で、少し遠くに足を延ばしてでも、わざわざ食べに行ってほしいものがある。台南の夜を彩るにふさわしい絶品グルメを、ぜひ食べ逃しなく。

 

近隣の牧場から毎朝仕入れる
新鮮な牛肉を贅沢にしゃぶしゃぶ

阿裕牛肉涮涮鍋

画像: 「特優超級鮮牛肉」で一皿300元。鍋のスープ100元(一鍋)。

「特優超級鮮牛肉」で一皿300元。鍋のスープ100元(一鍋)。

ふたつ隣町の岡山區でその日の朝にしめられたという牛肉が円卓に並ぶ。適度にサシの入った鮮やかな赤身からはドリップが一滴も滲むことなく、一目で新鮮だとわかる。牛骨に野菜や林檎などを入れて6時間煮込んだスープにサッと潜らせると、ダシの旨みをまとった肉はまだピンク色。
 

まずはそのまま口に入れると、滋味深さがじわじわと湧き上がり、脂の甘みがふんわりと広がった。次は台南特有の甘めの醬油に玉ねぎを漬けた自家製ダレで。さらに生姜を添えて白飯で、最後は牛肉湯でフィニッシュ。食べ終わるころには牛肉のめくるめく世界の虜になっている。
 

画像: 阿裕牛肉涮涮鍋

阿裕牛肉涮涮鍋(アーユーニョウロウシュアンシュアンゴウ)
台南市仁德區中正路一段525號
☎06-2668816
営業時間:8:00~14:00、17:00~01:00
定休日:月の夕方~火の昼

 

蟹の甘みを味わうおこわは
地元の人も愛する“とっておき”の味

阿美飯店

画像1: 阿美飯店

ここは地元の人にとって、とっておきの店。週末ともなれば家族や同窓会と思われるグループが円卓を囲んで店内は満席だ。ベースになっているのはお祝いの席で食べられる伝統的な台湾料理「酒家菜」で、大皿料理をとりわけていただくスタイル。
 

画像: 「紅蟳米糕」(950元)蟹の身や味噌をほぐしていただきます。

「紅蟳米糕」(950元)蟹の身や味噌をほぐしていただきます。

おこわの上に食べやすいようにお腹を開かれた蟹が贅沢にのった「紅蟳米糕」は、見た目の派手さとは裏腹に繊細で素朴な味わい。蟹身の甘みや蟹味噌の苦み、椎茸の旨みを吸ったもち米が嚙めば嚙むほどにじんわりと香りを増して、しみじみ美味しい。奥深い台湾料理の、深淵を覗いている気持ちになる一皿だ。
 

画像2: 阿美飯店

阿美飯店(アーメイファンディエン)
台南市中西區民權路2段98號
☎06-222-2848
営業時間:11:00~14:00、17:30~21:00
定休日:火

 

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●情報は、FRaU2018年3月号発売時点のものです。
Photo:Yoshiki Okamoto Text:Rio Hirai Composition:Sachico Maeno Coordinate:Ryo Wang , Sachiko Tanaka(TOP TAIWAN)

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