「日本と中国が仲良くなってほしいから、中国の良いところを日本のみなさまに紹介したい」という一心で、料理研究家として活動してきたウーさん。家庭で作りやすく、抜群においしいレシピの背景には、生まれ育った北京の文化があります。そんなウーさんが愛してやまない北京での暮らしを、密着取材してきました。

 

家族の思い出とアンティーク
お気に入りのものに囲まれて

拠点は東京だけど帰ってくると
ほっとしますね

画像1: 拠点は東京だけど帰ってくると ほっとしますね

ウーさんが北京で暮らしているのは、現代的なマンション。

「食器棚やテーブル、椅子は、中国の伝統的なデザインを忠実に再現したもの。古材を使い、この家のサイズに合わせて、現代の職人に作ってもらいました。大らかで優雅なところが気に入っています」
 

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シンプルでモダンな空間に、アンティークの美しい家具や器をセンスよく配したインテリア。実家から持ってきた古い壺から、古道具屋さんの隅に転がっていた古い石まで、自分の目で選んだお気に入りばかり。

「実家で見慣れていたものたちが美しい骨董品だと気づいたのは、実は結婚してから。以来、骨董品屋や骨董市などで少しずつ集めてきました。祖父母が使っていた器や家具など、今では買えないものもたくさんあります。値段に関係なく、どれも宝物」
 

東京では日々、仕事に追われて忙しく過ごしているけれど、北京の家では友達に会ったり、お茶をゆっくり入れたりと、リラックスして過ごす。窓辺に飾られていた布製の小さな中国靴は、「子どもたちがまっすぐに育ちますように」というお守りだとか。

 

その季節にしかない食材を
ひたすら食べる

北京の冬はとにかく白菜よ
毎日でも食べたいくらい

画像1: 北京の冬はとにかく白菜よ 毎日でも食べたいくらい

冬に北京に滞在しているときは、毎日のように白菜を食べるというウーさん。材料を入れて火にかけておくだけで確実においしくなる土鍋料理を教えてもらった。

「特に豚肉と白菜の組み合わせは最高。また、梨も中国の秋冬によく食べる食材。小豆と炊いた甘くないお汁粉のような梨粥も定番です。あとは焼餅を買ってくれば、完璧な献立ね」

ウーさんが愛用している素朴な土鍋は、中国で最も一般的なもの。何度か使うと割れてしまうが、リーズナブルな価格なので気にしない(笑)。
 

画像2: 北京の冬はとにかく白菜よ 毎日でも食べたいくらい

「ワーワー菜」という小さなサイズの白菜は、日本の白菜よりも濃くて甘い味わい。酸菜という白菜の漬物と豚肉と一緒に煮込んだり、スペアリブとたっぷりのしょうがと煮込んだりするだけで絶品!

 

大陸はとにかくスケールが違います

本場ってこういうこと!
マーケットで実感する4000年の歴史

画像: 本場ってこういうこと! マーケットで実感する4000年の歴史

スーパーマーケットに行けば、小麦粉だけで眩暈がするほどの種類があって驚く。骨董市に行けば、巨大なスペースにガラクタから生活グッズ、骨董品まで、あらゆるものが売られていて、一日中いても時間が足りない。でもそんな中から、ウーさんはスピーディに的確に、目当てのものを見つけていく。

「北京は歴史が古いし、とても知的な街なんです。観光客向けではないけれど、学びたいことや探しているものがある人なら、必ずハマってしまう深い魅力がありますよ」
 

ウーさんが北京に帰るたびに必ず買うものといえば、日本のものとは味が違う甜麺醬や、父の代から行きつけにしているお茶屋さんの茶葉。骨董市では、手作りの薄い磁器の茶器をよく買うそう。

 

NEWS

連載『ウー・ウェンの哲学する料理』
より母として料理研究家としての23年を
語る書籍を4月上旬に発売決定

画像: 連載『ウー・ウェンの哲学する料理』 より母として料理研究家としての23年を 語る書籍を4月上旬に発売決定

料理研究家として23年を迎えたウーさんの人生を振り返る書籍がこの4月に発売されることになった。「ウー・ウェンの哲学する料理」で紹介したレシピも掲載されるが、本当に伝えたいことは「家族のために料理をすることとは?」という本質。旬に寄り添って丁寧に生きることの大切さ。家族への思い。シンプルでモダンな料理を作る極意などが詰まった一冊は、きっと人生をよりよく生きるためのパートナーのような存在になるだろう。

「料理研究家として活動した23年は、同時に母としての23年。仕事はやめられても母親はやめられないですからね(笑)。だから、私の料理は毎日作れるようなシンプルなものばかりなのよ」と語るウーさん。ありとあらゆることにしっかりとした理由があるウーさんの生き方、哲学をぜひ手に取って感じてほしい。

 
●情報は、FRaU2018年3月号発売時点のものです。
Photo:Keiichirou Muraguchi Styling:Misa Nishizaki Composition:Shiori Fujii

 

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