美容業界でも数少ない男性編集・美容家の3人が集まって最新コスメをあれこれ語る新企画。化粧品を科学で斬るビューティサイエンティスト・岡部美代治さん、男性美容研究家の藤村岳さん、美容業界ン十年のFRaUプロデューサーの関龍彦が、スキンケアからボディ、フレグランス、メイクアイテムまで、経験と知識をもとに、これからの美容業界までを占う発表会レポート。

記念すべき1回目のテーマは……年齢問わず関心の高い「においケア」です。

 

リアルをとことん追求
第1回は「花王ビオレ」をレポート

画像1: リアルをとことん追求 第1回は「花王ビオレ」をレポート

:花王の発表会は、数多あるコスメ発表会の中で、「実験コーナー」の充実っぷりで日本一じゃないですかね。皆さん、どう思います?

藤村:「実験上手は花王、プレゼン上手はポーラ」というのがボクのイメージ。おもしろいし、発見があるから毎回、出席するようにしています。

:現在のデオドラント市場といえば、花王のビオレとライオンのBanがあたまひとつ出ている感じだよね。今回の花王ビオレは、そのデオドラント効果をさらにパワーアップさせて「汗のにおいをシャットアウトする」ことに訴求したモノ。この説明がものすごくうまかった。
 

画像2: リアルをとことん追求 第1回は「花王ビオレ」をレポート

岡部:実験コーナーを設けるところが増えてきてうれしいですね。花王、カネボウ、資生堂が良い意味で競っているように感じるけど。そのまま雑誌の記事やタイアップ企画にも使えるでしょうし。(藤村)岳くんと同じく、意外な発見はアイデアの基ですので、うれしいですね。

:今回も「汗殺菌スタミナ技術」「残留性の評価」「ニオイの可視化技術」などのマニアックな展示や実験があり、技術者の方々の想いが熱かったね。

岡部:熱く説明する研究者の舞台裏もうかがえて、ちょっと私の会社時代を思い浮かべました。もっとこういう場に出てくる人が増えてくれるとうれしいです。
 

画像3: リアルをとことん追求 第1回は「花王ビオレ」をレポート

:プレゼンターのスーツのデモもおもしろかったな〜。ね、岡部さん。 

岡部:そうそう。今回の商品はスプレーしても洋服に白残りしないノンパウダーを処方したわけなんだけど、その効果をわかりやすいように見せるために、自前の黒いスーツを用意してスプレーを思いっ切り自分のスーツに吹きかけて証明したんだよね。会社が用意するのではなく、本人が考えて、自分で最も効果的なものを自前で用意するというパフォーマンス……こういうの、結構好きだなぁ。

 

ユーザー目線のものづくり
花王らしいよね

:デオドラントに関し、「汗をかいているという意識が高い人ほど、制汗・デオドラントの満足度が低い」というデータは興味深い。神経質な人ほど、心配になっちゃうのかな。

藤村:自己臭恐怖症という疾患もあるので、真面目な人ほど悩むという……。

:ロールオンのほうが効果的なのに、この新商品はスプレータイプ。そこでネーミングを「直(ジカ)ヌリ級 全身用スプレー」に(笑)。「それってアリ?」っていうくらい素晴らしい作戦でしょ! 

藤村:ホント。これって、うまいな〜と思いました。たしかにスプレーは塗布がラクですからね。直塗りは衛生的に嫌だと感じる人もいますし。あと個人的にエアゾール剤が苦手なので、ミスト系スプレーというのも好感が持てました。

岡部:ネーミングやキャッチコピーの力、商品力を増大させますね。同じ機能の商品でも商品価値は確実に上がります。
 

画像: ユーザー目線のものづくり 花王らしいよね

左:ビオレ 薬用デオドラントZ 直ヌリ級全身用スプレー(医薬部外品)、右:メンズビオレ 薬用デオドラントZ 直ヌリ級全身用スプレー(医薬部外品) すべて¥700(編集部調べ)/花王
 
「ビオレ 薬用デオドラントZ 直ヌリ級全身用スプレー」は2種の展開。女性用「ビオレ」のほうは、ピンクベースで石けんの香りと無香性の2種。「メンズビオレ 薬用デオドラントZ 直ヌリ級全身用スプレー」のほうは、黒ベースでアクアシトラスの香りと無香性の2種。

 

直塗りタイプがじわじわと
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:お手入れ方法だけど、「ロールオンとスプレー、どっちが多いの?」と聞いてみたら、今はロールオンタイプの市場が成長してるんだってね。僕は両方使うんだけど(笑)。真夏にはベビーパウダーもつけますよ。パウダーは汗の多い季節でもサラサラ気持ちよく、快適なんだよね。

藤村:直塗りって女性はしやすいけど、男性はワキ毛など体毛が邪魔しがち。だから最近、若年層の男性で全身脱毛したがる人が急上昇してるんです。女性はもちろんですが、ワキ毛の手入れをしてる男の子、多いですよ。

:へぇ〜。それも時代だな。そうそう、この前、聞いた話なんだけど、女性が「ビオレ」ではなく、あえて「メンズビオレ」を買うんだとか。これってメンズのほうが効いてくれそう……という期待感の表れなのかな? 彼のために買うフリして自分に買ってるみたいな(笑)! そういう商品って、制汗・デオドラント以外にもあるよね……岳くん、なんだろ?

藤村:メンズを使う女性、いますよね。あぶらとり紙とか汗拭きシートとか「落とし系アイテム」が人気でしょうか。あと香水。

:香水ね! 確かに女性編集者やライターさんの中でもメンズの香水を愛用している人、多いなぁ。で、岡部さん。女性が男性モノを使うことは問題あるのかな?

岡部:研究者の立場からみると、一般的な男女の違いは(メントールなどの)スッキリ感の違いや香りの好みなんだよね。別に女性がメンズものを使っても機能的に問題はありませんよ。ちなみにこの商品はメンズ仕様だけど、多少ユニセックスぽいかな。

 

敏感肌ブランド
ラ ロッシュ ポゼの新作も期待大!

画像1: 敏感肌ブランド ラ ロッシュ ポゼの新作も期待大!

:その他、印象に残った発表会は?

藤村:LA ROCHE-POSAY(ラ ロッシュ ポゼ)のトーンアップUV「UVイデア XL プロテクショントーンアップ」 がかなり使えるという印象。“スキントーンクリーム” って韓国でめちゃくちゃ人気で、それが世界中に広がっていますよね。BBやCCクリームよりも塗っている感がなくて、使いやすい。日焼け止めを兼ねた化粧下地だけど、これは男女問わずイケます。それにラ ロッシュ ポゼは、もともと皮膚科医からの支持を得ているブランドだから、赤ちゃんの敏感肌対策で知ったというお母さんも多いはず。忙しい子育て中の時短メイクにも役立つと思います。

:このシリーズってアジア人向けに開発されたモノなんだよね。美容ライターや編集者にもファンが多い。
 

画像2: 敏感肌ブランド ラ ロッシュ ポゼの新作も期待大!

ラ ロッシュ ポゼ UVイデア XL プロテクショントーンアップ SPF50+・PA++++ ¥3400/ラ ロッシュ ポゼ(2018年 3月8日発売)
https://www.laroche-posay.jp/?s=18newtoneup/

 

画像3: 敏感肌ブランド ラ ロッシュ ポゼの新作も期待大!

岡部:ロレアルグループのチームワークの良さにも着目しています。その雰囲気が伝わるのが、開始前のスタッフや登壇する皆さんの表情です。緊張あり、リラックスあり、イメージシミュレーション中ありと商品を生み出す会社の雰囲気が醸し出ていて、それを眺めているのも楽しみ。私の会社時代と同じ匂いを感じるのが、日本ロレアル リサーチ&イノベーションセンター スキンケア開発担当の森田大樹さんですね。ロレアルグループ以外のブランドでも積極的に技術面の解説をされていますので。

藤村:確かに森田さんのプレゼントークもお上手です(笑)。
 

画像4: 敏感肌ブランド ラ ロッシュ ポゼの新作も期待大!

岡部:もうひとり、プレゼンターとして登壇した人気ヘアメイクアップアーティストの長井かおりさんのデモンストレーションも良かったですよね。通常は、ブランドが決めたとおりというか、能書とおりにやらなければならないのに、忙しくてもきちんメイクできるユーザー目線のワンポイントアドバイスだった。このあたりにも会社側のおおらかさが出ていて興味深かったです。

:デオドラント商品、そしてUVケアとビューティの世界はもうすっかり “夏モード” ですね! 夏向けコスメの発表会、まだまだ続きますので、しっかりウォッチしていきましょう!

 

PROFILE

画像: PROFILE

岡部美代治 Miyoji Okabe
ビューティサイエンティスト。(株)コーセーの研究所を経て(株)アルビオンにて商品開発、マーケティング等を担当。2008年独立し、現在は美容コンサルタントとして活動。商品開発、美容教育アドバイスなどをおこなう他、講演・セミナーの依頼や雑誌取材なども多い。
 
藤村岳 Gaku Fujimura
男性美容研究家。編集者を経て独立。シェービングを中心に独自の理論を打ち立て、男性美容のパイオニアとして活動。テレビ出演の他、講演、コスメ開発やマーケティング等も行う。スパ・エステについても造詣が深い。著書に『一流の男はなぜ爪を手入れするのか?』がある。サイトは、男性美容研究所。男性美容研究所:http://danbiken.net/
 
関龍彦 Tatsuhiko Seki
FRaU プロデューサー。講談社入社後、『ViVi』『FRaU』の編集者を経て『VOCE』創刊のため新雑誌準備室へ。2004年より6年間、同誌編集長。‘10年より4年間、『FRaU』編集長。’18年より現職。ビューティ界の新サービス「BE-BANK」エグゼクティブ・プロデューサーも務める。

 
Illustration:YUGO. Composition:Mayumi Hasegawa

 

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