次々と誕生するニューオープンのレストランもいいけれど、何十年、何百年と続く名店にはそこにしかない特別感が存在する。料理ひとつとっても、誕生秘話やその料理にまつわるエピソードなどを聞けば、より美味しく味わえるにちがいない。味わいはもちろん、店の佇まいや器、サービスにも受け継がれる伝統を堪能できる和の名店をご紹介しよう。

 

江戸時代より脈々と受け継がれる
秘伝の割り下で煮立てるあんこう鍋

いせ源

画像: 「あんこう鍋」(1人前¥3500)写真は2人前。締めにはおじや(1人前¥600)を。

「あんこう鍋」(1人前¥3500)写真は2人前。締めにはおじや(1人前¥600)を。

天保元年創業のあんこう鍋専門店。どじょう屋として創業し、その後、あんこう鍋、かき鍋、ねぎま鍋など様々な鍋を提供していたが、大正時代の4代目によってあんこう鍋専門店に。現在は7代目、代々当主にしか知らされない割り下のレシピが受け継がれている。

鰹で出汁をとった醤油ベースの割り下で、あんこうの“七つ道具”と呼ばれる7つの部位(白身、肝、皮、胃袋、卵巣、ひれ、あご肉)と野菜や豆腐を煮込んでいただく。あんこうは、すべて丁寧に骨抜きしているため食べやすいのも嬉しい限り。ウドや銀杏、きぬさやなど水分の少ない野菜を使用するのは、秘伝の割り下の味を変えないようにというこだわりからだ。
 

画像: 「あん刺し」(時価約¥2000)。あんこうの白身の薄造りは、入荷次第の限定メニュー。

「あん刺し」(時価約¥2000)。あんこうの白身の薄造りは、入荷次第の限定メニュー。

新鮮で上質なあんこうだから提供できる「あん刺し」。最初はさっぱりと味わい、続いてあん肝をポン酢に溶いて味わうのがおすすめ。青森県下北半島の津軽海峡風間浦沖で水揚げされた活あんこうが味わえるのは、東京では「いせ源」のみ。
 

画像: 「煮こごり」(¥800)。あんこうの卵巣を特製の出汁で煮固めている。

「煮こごり」(¥800)。あんこうの卵巣を特製の出汁で煮固めている。

プルプルの食感も楽しい「煮こごり」のほか、「きも刺し」、「唐揚げ」など、あんこうの一品料理も充実する。単品での注文のほか、コース(¥8500~)でもあんこう料理を満喫できる。
 

画像: 関東大震災後、昭和5年に建て直した建物で、東京都選定歴史的建造物に選定されている。

関東大震災後、昭和5年に建て直した建物で、東京都選定歴史的建造物に選定されている。

池波正太郎や小津安二郎も通った老舗。店内の随所に、あんこうにちなんだ掛け軸や絵が飾られている。江戸情緒溢れる空間で、あんこう鍋を囲んでみてはいかがでしょうか。
 

いせ源
東京都千代田区神田須田町1-11-1
☎03-3251-1229
営業時間:11:30~14:00(LO13:30)、17:00~22:00(LO21:00)
土日祝11:30~22:00(LO21:00)
定休日:なし(4~10月は土日祝休、年末年始を除く)

 
Photo:Mino Inoue Composition:Yui Togawa

 

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