旅好きセレクターによる、旅へと誘う本をご紹介! 今回は、写真家の若木信吾さんに選書してもらいました。

 

生き様から旅の本質を学ぶ

旅に本はつきものだ。僕は大抵2~3冊をカバンに入れ、携帯にはKindleを入れて旅をしている。
 

画像1: 生き様から旅の本質を学ぶ

花もつ女
ジュディ・シカゴ著 小池一子 訳/PARCO出版(1979年)
フェミニズムアートの旗手のジュディ・シカゴの自叙伝。彼女が芸術家を目指すまでの道のりと業績を掘り起こしてまとめられた。

まず紹介するのは、フェミニズムアートの先駆者であるジュディ・シカゴの自叙伝『花もつ女』。昨今話題になっている「フェミニズム」について俯瞰的に学べる一冊で、女性の社会的権威を確立するために懸命に生きた姿からは、どんな状況下においても自分の価値観を大切にするべきだと教えてもらった。
 

画像2: 生き様から旅の本質を学ぶ

Dennis Hopper Colors. The Polaroids
Aaron Rose著/DAMI ANI(2016年)
俳優デニス・ホッパーが映画『Colors』で監督を務めた際にポラロイドで撮影した写真集。映画撮影現場で見つけたグラフィティを数多く収録している。

写真集『Colors The Polaroids』は、デニス・ホッパーが監督を務めた映画『Colors』のロケハン中に見つけた、ロサンゼルスのグラフィティが収められたもの。彼が惹かれたものだけを撮影していて、その写真からは純粋さが垣間見える。
 

画像3: 生き様から旅の本質を学ぶ

小沼丹 小さな手袋/珈琲挽き
小沼丹 著 庄野潤三編/みすず書房(2002年)
日々の移ろいの中で、小沼が眼にした草花、小鳥、樹木、友などをテーマにした秀抜なエッセイ。比類なく優しい独特のユーモアに満ちている。

最後は、日本版のビートニク作家を探していた時に、旅先で巡り合った小沼丹の『小さな手袋/珈琲挽き』。ありのままの日常が語られていて、いささか私的過ぎるところがクスッと笑える。

この3冊を読んで、三者三様の働き方や生き方から旅の本質を教えてもらった。僕は好きが高じて、寄り道が本筋になる旅こそが本当の旅だと思っている。そして、日常から解き放たれてリフレッシュする時間であると同時に、またとない「発見」の機会でもあるのではないだろうか。

新たな人、体験との出会いはもちろんのこと、思いがけない自分自身を発見できるということがあるのも「旅」の醍醐味のひとつかも知れないなと思っている。(談)

 

PROFILE

若木信吾 Shingo Wakagi
写真家。映画監督。ニューヨーク州ロチェスター工科大学写真学科卒業後、雑誌・広告・音楽媒体など幅広い分野で活動中。

 
●情報は、2018年7月現在のものです。
Photo:Toru Oshima

 

▼こちらの記事もチェック!

This article is a sponsored article by
''.