美容業界でも数少ない男性編集・美容家の3人が集まって最新コスメをあれこれ語るシリーズ。今回のレポートは、植物パワーを発揮する新コスメ。

デニムの染料で知られるインディゴを世界で初めてヘアケアに使った「メルヴィータ」、希少性の高い月下香のエキスを配合した「エスト」の高級クリーム、そして植物のチカラを香りにギュッと閉じ込めた「クヴォン・デ・ミニム」の発表会をレポートします。

俺たちのコスメとは……
化粧品を科学で斬るビューティサイエンティスト・岡部美代治さん、男性美容研究家の藤村岳さんと、美容業界ン十年のFRaUプロデューサーの関龍彦がスキンケアからボディ、フレグランス、メイクアイテムまで、経験と知識をもとに、これからの美容業界までを占う発表会レポートです。

 

その場で「俺コス」レポート!
2会場で全員集合

:……ついに、揃ってしまいましたね。「俺コス」(←「俺たちのコスメ」の略称)の俺たち3人。しかも2ヵ所連続で。

藤村:2人というのは今まで何度もありましたが、全員揃うのはこの連載がスタートしてからは初めてですね。

岡部:「俺コス」という略称も言いやすくなったし、それで通じるようになりつつあります。

:コスメの発表会って、1日で1回きりの開催というのもあるけど、1日に2~4回開催されていて、ゲストはどの回に行くか選べることが多い。3人とも同じ発表会に行くことは多いけど、全く同じ時間で、しかも2ヵ所連続というのは珍しいよね。

 

デトックス力バツグン!
インディゴオイルのパワー

:朝は「Melvita(メルヴィータ)」に集合(笑)。ヘアケアアイテムに、なんと世界で初めて「インディゴオイル」を配合したという! インディゴといえば、デニムの染料というイメージが強いけど、実は、髪や頭皮にいい効能がたくさんあるんだね!

藤村:ガラガラヘビ除けに作業着(ジーンズ)をインディゴで染めたのはわりと有名な話ですけど、ヘアケアにいいとは知りませんでした。

:もともとは緑の葉っぱなのに、パウダーになるとインディゴブルーに、オイルになると赤に変わるというのも、なんだか神秘的でおもしろい。

藤村:岡部先生! pHとか酸化とかそういう関係ですか? 

岡部:「先生」は、くすぐったいので「さん」でお願いします(笑)。質問の件ですが、私もインディゴは紫系の色素と思っていました。ですが、油に溶けるように加工したら、赤色になったというのは初めて知りましたね。化学変化によるものでしょうが、コスモス認証内の化学処理だと思います。

:コスモス認証って、オーガニックとナチュラル化粧品の世界基準のことですよね。

岡部:はい。COSMOS(COSMetic Organic Standard)の略で有機化粧品基準になります。世界的にオーガニックコスメのブームは広がっていますが、その基準はまちまちでした。それをしっかりとした基準をもうけましょうというのがコスモスです。厳しい条件をクリアした製品のみに認められるマークなんです。
 

画像: メルヴィータ インディゴオイル プレオイル シャイン&スカルプ 50ml ¥3500、同 シャンプー シャイン&スカルプ 200 ml ¥2200、同 コンディショナー シャイン&スカルプ 150ml ¥2400/メルヴィータ(2018年 10月10日発売)

メルヴィータ インディゴオイル プレオイル シャイン&スカルプ 50ml ¥3500、同 シャンプー シャイン&スカルプ 200 ml ¥2200、同 コンディショナー シャイン&スカルプ 150ml ¥2400/メルヴィータ(2018年 10月10日発売)

:発表会でレクチャーを受けた「プレオイル」を塗布してのジグザグマッサージ。家でもやってみたけど、頭皮が整う感じがした。正しい使用方法として「マッサージ後、10分置いてからシャンプーを」とあるけど、それは時間に余裕のある時じゃないと難しいよねー。

岡部:プレオイルっていうだけに、汚れを浮かせるようなオイル処方になっているところがさすがですね。肌につけてみると肌なじみが良くないのはその証だと納得しました。

藤村:プレオイルってつい忘れちゃいます。でも、インディゴはマラセチアという真菌(カビ)などにも働きかけてくれるらしいので、かゆみとか頭皮の吹き出物がでやすい人は忘れずにやるとよさそう。

:お土産は、デニム製のバッグに入れてもらい、お持ち帰り♪ 素材にちゃんと意味があるし、デザインもなかなかセンスいいし、バッグに至るまでいいプレゼンになってると思った!

藤村:メルヴィータの新しい扉を開けたような新製品だと思います。

 

エストから期待の大型製品が登場
月下香の植物パワーに注目

画像: エストから期待の大型製品が登場 月下香の植物パワーに注目

:メルヴィータで、なかなか美味しいブランチをいただいた後、各自移動。リッツカールトン東京でおこなわれたこの発表会でも、3人バッタリ(笑)!

岡部:そうそう、2つ目も揃いました!
 

画像: エスト ザ クリーム TR 30g ¥30000/エスト(2018年 11月10日発売)

エスト ザ クリーム TR 30g ¥30000/エスト(2018年 11月10日発売)

:去年は「貯水力」をキーワードに商品展開した「est(エスト)」のスキンケア。今年のキーワードである「再生力」をテーマにしたエイジングケアクリーム「エスト ザ クリーム TR」が登場デス。

藤村:「エスト ザ ローション」の新客率は前年比531%のアップだったとか。今の消費者の皆さんって、本当にいいものを本能的に見分ける力がありますね。

岡部:エストのスキンケアって安定している。この夏、クレンジングと洗顔の「洗いモノ」が刷新するのですが、今回はやはりこのクリームが目玉かな。

 

月下香の角層アプローチ
メカニズムを深掘り

:昼は目立たないのに、夜になると甘い香りを放ち、存在感を増すという「月下香」が主成分。これをどう「料理」したかというと……。

岡部:肌表面、つまり角層を覆って乾燥や外部刺激から肌を守りましょう、というのが狙い。そこで白羽の矢が立ったのが月下香のエキスというわけ。この月下香の花ってね、ダメージを受けると自己再生能力が発揮し、その傷をかさぶたのように覆って自らを守ろうとするんだって。この機能に着目してつくられたのが、「月下香培養エッセンスα」というわけ。普通だとかさぶたは不要だと思うのに再生する細胞の塊だと思ったのがすごいですね。

藤村:かさぶたと聞いて思ったのですが、どのメーカーもいかに優れたデリバリーシステム(有効成分を角層に届けるシステム。DDSとも)を有しているか、を誇示するじゃないですか。

岡部:はい。今回のエストは傷を守るための新しい細胞の塊で、実際は植物幹細胞です。専門的には「カルス」と呼んでいるものです。その細胞が合成する成分は、細胞分裂や成分合成を活性化したり、肌の保護成分を分泌したりします。化粧品としての効果を高めるために有効成分の元となるカルス細胞を2年半かけて厳選しているというのはすごい研究者魂と感動しました。

藤村:これはあえて皮膚の上に残る分を防御として使えると、従来とは違うアプローチをしているのかな? と感じました。ベタつくのではなくトロトロの質感で肌を覆ってくれる「守られ感」がありました。

岡部:粘性と肌の上でなじんだ時のスルスル感はヒアルロン酸水溶液にも似ていましたが、もっと強力でしなやかな保護膜って感じでした。

:こっくりはしてるけどベタつかないテクスチャーも、よいのでは! 香りは癒し感もあるし、洗練されていていいと思ったけど、どう?

藤村:この極上の質感は花王の高級ラインとしての矜持ですよね。

:価格は30gで3万円でしたが、発表会でもうたっていた「再生力」を高める月下香のパワーは拝借したいね。

 

クヴォン・デ・ミニムが大変身
フレグランス&ボディが11月にデビュー

画像: クヴォン・デ・ミニムが大変身 フレグランス&ボディが11月にデビュー

:これは3人同時に行った発表会じゃないけど、「Le Couvent des Minimes(クヴォン・デ・ミニム )」も面白かったね。1614年に建立された南仏プロヴァンスにある「ミニム修道院」の伝統を継承すべく2004年に生まれ、2012年に日本上陸したブランド。昨年経営が変わり、リニューアルしたシリーズは日本でも11月から発売されることに。今までのシリーズとは、ずいぶん雰囲気が変わったよね!

藤村:雰囲気もそうですが、ブランドのコンセプトが大変身。革命です。
 

:本当にそうだった。まずはオーデパルファムとボタニカルコロンの2つのフレグランスと、ボディオイルとスクラブ、それからキャンドルやディフューザーなどのライフスタイルアイテムが登場することに。全国発売は11月からだけど、9月半ばから先行発売するところもあるんだってね。

岡部:しばらく新製品情報がなかったので気になっていたのですが、今回のリニューアルはいい意味で驚きました。今後への期待感が高まります。

:すべての商品で「ヴィーガン認証」を受けているなんて、意識高いどころじゃないこだわり! でも、これからのコスメのあり方を示唆しているようにも感じるな。
 

画像: プレシャス ボディオイル 100ml ¥5800/クヴォン・デ・ミニム(2018年 11月1日発売)

プレシャス ボディオイル 100ml ¥5800/クヴォン・デ・ミニム(2018年 11月1日発売)

藤村:「プレシャスボディオイル」はアマランサスの赤い花がボトルの中に閉じこめてあって、すごく美しいですよね。ギフトにぴったり!

:お土産は10種類どれもよくて迷いに迷ったけど、僕はローズ&ペッパーの「スミルナ」を選びました! ありそうでなかった独特の香りが気に入って!

藤村:「スミルナ」も迷いました。でも、ボクは「ヴァルパライソ」というベチバー&シダーウッドに。チリのプリミティブな森の力強さがある香りです。香水のトレンドでグルマンの次に来るのはウッド系と言われているんですよ。

岡部:10種類のフレグランスを評価して自分の一番のお気に入りをお土産でもらえるのはうれしいですね。メーカーの方も香りの嗜好性が分析できるから今後の販売戦略に活かせるしまさにギブアンドテイクで、お互いにWin-Winでしたね。私は、ワイルドベリー&ベンゾインの「フォートロイヤル」を選びました。

メルヴィータ
https://jp.melvita.com/
 
est
https://www.sofina.co.jp/est/
 
クヴォン・デ・ミニム
https://www.lecouventdesminimes.com
(8月下旬リニューアルオープン予定)

 

PROFILE

画像: PROFILE

岡部美代治 Miyoji Okabe
ビューティサイエンティスト。(株)コーセーの研究所を経て(株)アルビオンにて商品開発、マーケティングなどを担当。2008年独立し、現在は美容コンサルタントとして活動。商品開発、美容教育アドバイスなどを行うほか、講演・セミナーの依頼や雑誌取材なども多い。

藤村岳 Gaku Fujimura
男性美容研究家。編集者を経て独立。シェービングを中心に独自の理論を打ち立て、男性美容のパイオニアとして活動。テレビ出演のほか、講演、コスメ開発やマーケティングなども行う。スパ・エステについても造詣が深い。著書に『一流の男はなぜ爪を手入れするのか?』がある。サイトは、男性美容研究所。男性美容研究所:http://danbiken.net/

関龍彦 Tatsuhiko Seki
FRaU プロデューサー。講談社入社後、『ViVi』『FRaU』の編集者を経て『VOCE』創刊のため新雑誌準備室へ。2004年より6年間、同誌編集長。2010年より4年間、『FRaU』編集長。2018年より現職。ビューティ界の新サービス「BE-BANK」エグゼクティブ・プロデューサーも務める。

 
Illustration:YUGO. Composition:Mayumi Hasegawa

 

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