出雲の大自然を走る日本最古級電車・一畑電車の運転士になる夢を果たす男と、その家族との絆を描いた『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(2010年)、富山県を舞台に、雄大な北アルプスを背に走る富山地方鉄道の運転士と、定年後の第二の人生を前にすれ違う夫婦のドラマを描いた『RAILWAYS愛を伝えられない大人たちへ』(2011年)。日本中を暖かい感動で包んだ『RAILWAYS』シリーズの最新作は、鹿児島県〜熊本県を結ぶ<肥薩おれんじ鉄道>が舞台だ。

 

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お芝居を通して、
人の心を潤すことができたら

――鹿児島ロケはいかがでしたか?

有村:冬だったので、思いの外寒かったです(苦笑)。ただ、鹿児島に雪が降るのはすごく珍しいらしいのに、今回の撮影では、何回か降って。雪の降る風景が、晶の心情とマッチする感じがあったので、内心、「よっしゃ!」って思ったことも(笑)。

それに、情報が多い東京から離れて生活してみると、ふと耳をすませば風のそよぎや川のせせらぎのような、自然の音が聞こえてきて、深呼吸するだけで、森の匂いや土の匂い、お日様の匂いなんかが感じられて、すごく気持ちよかったです。初めての撮影で戸惑うことも多かったでしょうに、街の人たちも協力してくださって、都会では体験できないあたたかい気遣いをたくさんいただきました。食事は……特にさつま揚げが美味しくて、あとは、かしわ(鶏肉)のお刺身とか、お鍋ですね。

 
――運転士を演じてみて、鉄道に対する意識が変わったりしましたか?

有村:そうですね。運転しながら、お客さんたちのストーリーを自分が運んでいくような気持ちになったりもしましたし、役を通して、鉄道に対する愛着がどんどん湧いてきました。自分が乗った時も、周りを見て、この人たちもいろんなストーリーを抱えているんだろうな、なんて想像したり(笑)。肥薩おれんじ鉄道は、短いトンネルがたくさんあったことをよく覚えています。トンネルを抜けたときに見えた海のキラキラは本当に綺麗でした。

画像1: お芝居を通して、 人の心を潤すことができたら

――映画のテーマの一つは、“リスタート” です。有村さんには、ご自身をリセットするときに訪れる場所や、あの場所でリスタートしたな、と思い出される場所はありますか?

有村:20歳になった年、2013年から2014年を跨ぐときにお仕事でノルウェーとフィンランドに行きました。19〜20歳ってすごく悩みが多くて、自分に嫌気がさしてる時期だったんです。それは主に女優というお仕事に対する悩みで、「なんでこんなにできないんだろう?」って、自分のあまりの未熟さに、毎日打ちひしがれていました。そんなとき、初めて広い世界を見たんです。

20歳という一生に一度の、大切なタイミングで、海外で年越しをして、オーロラを見ることができた。そのとき「こんなに恵まれていることがあるんだろうか」ってつくづく思って、いろんな人に感謝する気持ちが湧いてきたんです。それまで悩んでいたいろいろなことは、全部北欧に置いてきました(笑)。

去年、「ひよっこ」の撮影が終わって、リセットも含めてもう一回行ったんです。4年ぶりに。24歳になって、プライベートで旅したノルウェーとフィンランドは、ものすごく感慨深かった(笑)。いろんな感情が溢れすぎて、大変でした。自分の内側が、カラカラに渇いた状態での旅だったのに、すぐ懐かしさや嬉しさやワクワク感で満たされていくのがわかりました。

 
――その旅は、自分でアレンジしたんですか?

有村:はい。行き先だけ決めて、あとは行き当たりばったりで(笑)。とにかく、このお仕事を始めて、長期の休みをもらったのはそれが初めてだったんです。プライベートで、初めての海外一人旅。1年半以上前から、「ここは休みにしてください」とお願いして、なんとか実現したので、「じゃあ、行ってきます!」と。一度行ったことのある場所だったので一人で行けたんです。途中で、友達と合流しましたが、私、一人でご飯食べたりするのは全然平気なんです。

 

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