2030 年には、平和や差別、エネルギーなど、さまざまな問題の何がどんなふうに叶えられているだろうか。“こうなって欲しい未来” を音楽ライターの渡辺志保さんに話してもらいました。

画像1: 「女性が輝ける社会を目指して、教育から変えていく」SDGs未来“希望”図 #5

 

女性の大臣や社長が増え、
活躍が目立つようになる。

ここ数年、アメリカのヒップホップは社会を映す鏡としての機能や民衆の声を代弁する役割がより大きくなってきています。どうしても日本ではラッパーに極度の不良とネガティブなイメージを抱きがちですが、アメリカではCNNやフォーブスといったメジャーなメディアもヒップホップ・カルチャーのポジティブな側面を盛んに取り上げるし、彼らはチャリティにも積極的。

シカゴを拠点とするチャンス・ザ・ラッパーは25歳という若さながら、2年前の時点で若者の教育をサポートするための団体を立ち上げ、公立学校の環境をよくしようという主旨のスピーチをしています。ラッパーとして初めてピューリッツァー賞を受賞したケンドリック・ラマーも女生徒の教育により力を入れようとサポートを表明。アトランタの2チェインズは、プロモーションで使った空き家をHIVの無料検査所としてリフォームしました。彼らの動きをつぶさにチェックしていると私自身も社会の有り様に無関心ではいられません。

特に気になるのは、ジェンダーや女性の教育について。私は広島市内の私立の女子校に中高6年間通っていたのですが、その母校に卒業生が今現在どんなキャリアを歩んでいるかを在校生に知ってもらうためのゲストスピーカーとして招かれた時、進路指導の先生とお話しして驚いたことがひとつ。東京や大阪など、地元以外に進学する生徒の割合は2割ほどでそれ以外の生徒たちは皆、地元で進学するそうです。

私が生徒だった時に比べて、明らかに県外に進学する生徒が少ないし、先生方もハードルを上げて浪人するよりは安全圏である地元の大学を受けるほうがいいと指導していているそうで、地方都市の保守的な考えは根強いのかなと感じました。もちろん本人の意志で地元で就職して家族と一緒にいたいというなら話は別ですが、もっと広い世界を見たい、そこで学び働きたいと思っているにもかかわらず、先生や親がやめたほうがいいと押さえつけるようなことがあるとすれば悲しいことだなと。

将来は、もっと女性の活躍が受け入れられる社会になって欲しいですね。例えば、アメリカの大手ヒップホップメディアはCEOや編集長が女性だったりする場合があるけど、いまの日本のメディアでは、女性がイニシアチブをとるのは珍しいのかなと感じます。それはテレビを見ていても感じること。それこそ女性大臣のほうが多くなったり、女性の社長が当たり前になったり、社会に進出する素敵な女性が増えることを望みます。

 

PROFILE

画像2: 「女性が輝ける社会を目指して、教育から変えていく」SDGs未来“希望”図 #5

渡辺志保 Siho Watanabe
音楽ライター。主に現在進行形のヒップホップ・R&Bカルチャーについて執筆する。インターネットラジオ局block.fmの人気番組『INSIDE OUT』ではナビゲーターを務める。共著『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』(NHK出版)が発売中。

 

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画像: PROFILE

 
●情報は、FRaU2019年1月号発売時点のものです。
Illustration:Katsuki Tanaka Text:Toyofumi Makino Text&edit:Asuka Ochi

 

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